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Dr.聡のコラム

東京マザーズクリニックの書籍のご紹介

2023年11月28日

皆さん、こんにちは。

東京マザーズクリニックは、2012年より無痛分娩を専門とした産科クリニックとして開院しました。

開院当時は無痛分娩を行なっている分娩施設は東京都内でもほとんどなく、私たちクリニックは稀有なクリニックとしてスタートしましたが、理想的な無痛分娩を目指し、無痛分娩の経験が豊富な医師、助産師、看護師が力を合わせ、開院以来、理想的な完全無痛分娩を提供してきました。その取り組みを妊婦様、医療関係者の皆様より私たちクリニックを都内の無痛分娩の専門産科クリニックとして認めていただけるようになったことを大変光栄に思っています。

また私たちクリニックが行なってきている取り組みとして、多くの方に無痛分娩の理解を深めていただくために、無痛分娩についてあまり知られていない2018年に、「怖くない、痛くない、つらくない無痛分娩」の書籍を出版しました。この本は一般の方向けに作ったものですが、多くの産婦様に無痛分娩について知っていただき無痛分娩の普及に少しは貢献できたのではないかと思います。

さらに今年12月には医療従事者向けの書籍「無痛分娩 ―症状アセスメントポケットマニュアルー」も出版いたします。この1-2年の間に無痛分娩を行う分娩施設が急速に増えてきていますが、自然分娩とお産の管理が異なるため、無痛分娩の管理に悩まれている施設も多いと伺い、この度医療従事者向けにマニュアルを出版いたしました。無痛分娩に関する成書はこれまで多く出版されていますが実践に即したマニュアルはないため、ベッドサイドでよく経験するちょっとしたコツを東京マザーズクリニック開院からの無痛分娩の経験をもとにしてまとめました。このマニュアルを多くの医療従事者の方に携帯していただきベッドサイドで活用していただければと願っています。

今後も理想的な無痛分娩を多くの産婦様に提供するとともに、さらに無痛分娩を究めていきたいと思っています。

         

梅毒患者の増加について

2023年09月15日

先日、梅毒患者報告数が今年9月時点で1万人を超え、2022年より2ヶ月早いペースとニュースがありました。梅毒患者数は2021年より増加傾向にあり、2022年は約1万3千人で、過去最多の更新の予想とされています。特に若年層に増えてきていることが注目されています。

梅毒は性感染症の一つであり、性行為により感染します。感染した女性が未治療のまま妊娠された場合、お腹の赤ちゃんは先天梅毒という病気にかかることが知られています。

梅毒に対する有効な治療薬があるため、早期に発見し適切に治療を行えば完治できる病気ですのが、発見が遅れるとさまざまな後遺症は発症する怖い感染症です。ですのでコンドームの使用などによる感染予防がとても重要です。血液検査で感染の有無を調べることができますので、妊娠を考えている女性でご不安な方は妊娠の前に検査を行っても良いと思います。

また感染したことがわからない間に妊娠した場合であっても、妊娠初期の妊婦健診の血液検査で、梅毒の感染についてスクリーニング検査を行いますので、梅毒の感染について調べることが可能です。万が一妊娠後に感染していたことがわかったとしても、妊娠12−13週までは胎児への感染率は低く、また治療薬への反応も良いので、妊娠初期に適切に治療を行えば胎児への感染をかなり高率に防ぐことが可能です。

第126回日本産科麻酔学会学術集会での発表

2022年12月22日

2022年11月26日(土)―27日(日)に浜松市にて第126回日本産科麻酔学会学術集会が行われました。年に一度、産科医、麻酔科医、助産師、看護師が集まり、産科麻酔全般について勉強する学会です。年々、無痛分娩の増加に伴い、無痛分娩に関する発表が多くなってきており、今回も無痛分娩についても活発な討論が行われました。
11月27日(日)にパネルディスカッション「計画分娩バトル」のテーマで無痛分娩の計画分娩の方法やコツについて討論する場が設けられました。その討論に実際に無痛分娩を行なっている4施設から発表がありましたが、その1施設として私が発表する機会が与えられました。学会会場に参加された先生からも質問を沢山いただいて活発な討論ができ、とても有意義な時間でした。また無痛分娩を行う施設が増え、多くの施設で計画分娩をされていると思いますが、会場に参加された方も大変多く、無痛分娩の管理について関心がとても高まっているのだと実感しました。
2012年から無痛分娩を専門に行なっていた我々の施設の経験の蓄積を発表することができ、少しでもお役に立てたなら幸いです。
また、今回の学会では、当クリニック麻酔科医の柏木先生も一般発表として発表されました。無痛分娩で稀に麻酔がうまくコントロールできず痛みが十分に取れないケースがあり、その原因について研究発表されました。無痛分娩を行なっている施設で、このようなケースを少なからず経験し苦慮されていると思いますので、柏木先生の発表も意義のある発表だったと思います。
理想的な無痛分娩を極めるために、今後も無痛分の経験を蓄積し継続的に研究を行い管理法について進歩させていきたいと考えています。

新型出生前診断(NIPT)の新しい体制

2022年08月05日

NIPTという母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(新型出生前診断)は、これまで限られた認定施設のみで行われていましたが、2022年7月よりNIPTなどの出生前検査についての認証制度を運営する委員会(https://jams-prenatal.jp)のもと、新しい指針に沿った体制でNIPTが実施されることになりました。今後は出生前検査を取りまとめる基幹施設が中心となり、そこに連携する施設(連携施設)もNIPTを実施できる体制となります。
東京マザーズクリニックは2012年の開院より出生前診断(胎児ドック)を専門に行ってきました。今後も妊婦様と一緒に出生前診断について考え、選択肢を多くするために、連携施設として申請を行なう予定です。

クリニックの論文発表

2022年04月06日

Journal Obstetrics and Gynecology Researchという英文医学雑誌の2022年3月号に東京マザーズクリニックの菅先生の論文が掲載されました。タイトルは「The effects of post-frozen-thawed embryo transfer pregnancy on early fetal development」です。
論文の要旨は体外受精で産まれた赤ちゃんの平均体重は大きいということが以前から知られていますが、我々のクリニックの研究で自然妊娠例と比較した結果、妊娠初期の胎児の発育のスピードに差があることを明らかにしました。一方、妊娠中期、後期の発育のスピードの程度は自然妊娠例と同程度であることから、出生時体重の差は妊娠初期の発育の差にあるという結論です。その原因について今回は明らかにできませんでしたが、受精卵の培養環境によるもの、あるいは着床後の子宮内環境による影響なのかは今後の研究の課題です。お母さんのお腹の中の赤ちゃんの発育は妊娠中のいろいろな影響を受けるため、個人差がありますが、体外受精の赤ちゃんが大きくなる原因は妊娠中の環境ではなく、着床前後の影響が大きいということが明らかにされ、大変意義のある研究成果だと思います。
この論文は世界中の産婦人科の医師が読む医学雑誌にその研究結果を査読評価され掲載されました。菅先生は日々の診療の傍らこの研究をまとめてくれました。大変だったと思います。菅先生ご苦労様でした。
また、統計学についてのサポートをしていただいた東邦大学の大庭先生にも感謝いたします。

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