母乳育児を支える

バースカンガルーケアについて

2017年12月03日

12月に入りクリニック2階テラスにクリスマスツリーが登場しましたxmas
2017年もあと1ヶ月ですね!みなさまいかがお過ごしでしょうか?

前回に引き続き『母乳に含まれる免疫機能、抗酸化物質』に関するお話をする予定でしたが、
今回は予定を変更しまして、先日行われた学会発表の内容をお話しします。
日本産科麻酔学会で東京マザーズクリニックから院長、麻酔科柏木先生、看護部から2題の合計4題の研究発表をしてきました。
看護部の発表は無痛分娩とバースカンガルーケアについての研究ですmemopencil

日本産科麻酔学会2017.JPG

(以前にもこちらのブログでバースカンガルケアのお話をしています。
バースカンガルーケアとは…詳しくは2013年4月16日のブログをご覧くださいflag)

今回学会で発表した内容とは、
★無痛分娩後のバースカンガルーケア中の赤ちゃんに乳頭を吸う行動がみられるか?
★無痛分娩後のバースカンガル―ケア中の赤ちゃんの乳頭を吸う行動に影響を与える因子は何か?
でした。

これまで無痛分娩で使用する薬剤が赤ちゃんに移行して、生後早期の行動を阻害するという報告がある一方で、
影響はないといった報告もあり、実際に無痛分娩後のバースカンガル―ケア中の様子は明らかになっていませんでした。
今回の研究ではバースカンガルーケア中の77%の赤ちゃんに乳頭を吸おうとする行動がみられましたshineeye
さらに麻酔薬の量は赤ちゃんの行動には影響がないという結果も出ました。
またバースカンガルーケアは長時間は長ければ長いほど、母子の愛着形成によい影響を与えるということもわかりましたheart04heart04

赤ちゃんとの肌と肌の触れ合いは母乳育児に関しても、それ以外でもよい効果がたくさんあります。
これから出産される方はバースカンガルーケア実施してみてはいかがでしょうか?
(当院では母子ともに安全にバースカンガルーケアが実施できるように配慮しております)
また生まれた直後でなくても、赤ちゃんはママと触れ合うことでリラックスできますshine
赤ちゃんがいる生活はお忙しいと思いますが、ぜひ赤ちゃんとのスキンシップの時間を作ってみてはいかがでしょうか?heart04

カンガルー.png

母乳に含まれる免疫機能の素晴らしさ

2017年10月29日

雨の日が続き、急に冬が訪れたように寒くなってきましたが、みなさま体調崩されていませんか? 
これからは、インフルエンザなどの感染症も流行る時期ですので、予防接種や、手洗い・うがいなど、気を付けていきましょう。

今回のテーマは  「母乳に含まれる免疫機能の素晴らしさshine」  です。

当院でも小児科健診でお世話になっています、水野克己先生主催のセミナーに以前参加しました。
その時に、勉強した内容を、みなさまにもお伝えしたいと思います。

このセミナーは、海外からいろんな分野の先生が来てお話ししてくださいました。
英語で話される先生の言葉を、その場で水野先生が通訳してくださり、英語が苦手な私は、とても勉強になりました。
 
「母乳は人工乳とは違い、赤ちゃんにとって免疫がついてよい」ということは皆さんもご存知ですよね。
そのことを少し、マニアックにお伝えしたいと思います。
ちょっと眠くなりそうなお話しですが(笑)できるだけ簡単に・・・
 
母乳には、たくさんの分泌型IgA、リゾチーム、ラクトフェリン、オリゴ糖など多くの免疫に関した成分が含まれています。
その中でも、マイクロRNAは多くの免疫系を調整することが知られていて、
母乳を介して赤ちゃんが受け取ると、マイクロRNAが赤ちゃんの免疫系を発達させるといわれています。
 
さてこのマイクロRNAはとても万能で、熱にも冷凍・解凍を繰り返しても、変性しません。
なので、搾乳でも赤ちゃんに与えることができるんですよ。
 
とっても重要な機能があるマイクロRNAですが、人によって量が違うといわれています。
母乳がたくさん出ていても、マイクロRNAが少ないことがあるそうです。
 
ではどうしたら、マイクロRNAが多く含まれた母乳をつくることができるのでしょうかsign02
 
それは、抗酸化物質が多く含まれる食品をとること。
また、マイクロRNAは脂肪にたくさん含まれていることから、
母乳の中でも、後半に出てくる後乳に多いのではないかと言われています。
 
ですから、赤ちゃんに、免疫機能の恩恵を与えるためには、
①抗酸化物質が多く含まれる食品をたくさん摂ること
②時間授乳はしないsign03(時間授乳とは、右5分、左5分というように時間を決めて授乳をすることです。)
この2点が重要なポイントです。

抗酸化物質が多く含まれる食品については次回詳しくお話しします。

SNSと母乳育児

2017年09月30日

涼しい日が続き、空も青く、とても清々しい日が続いていますね。

今日のテーマは「SNSと母乳育児」です。

SNS、使ってらっしゃいますか?

今はいろんな種類のSNSがあり、流行っていますね。
必要な情報を得ることが簡単な時代になってきましたが、情報が溢れているからこそ、
簡単に手に入るからこそ、気を付けなければならないこともあります。

先日、東京のIBCLCが集まる勉強会に参加してきました。
その時も、SNSがトピックスとしてあがっていたのですが、
やはり、母乳育児支援の専門家として発言する場合は、よく考えなければならない事なのだと、
改めて感じました。

このブログも、いろんな方に読んでいただけていると思います(思いたいです 笑)

母乳育児の考え方、支援方法など本当にいろいろな情報が溢れています。
ネット上で母乳育児を経験された方や専門家を名乗る方のブログなど拝見することがありますが、
「あれ?私が勉強したこととは違うことが書いてあるな??」と思う事が多くあります。
特に、育児を経験された方のブログなどみなさんは参考になることがたくさんあるので、
ご覧になる方もいらっしゃると思います。

私も助産師として、IBCLCとして発言している事が相手が分かっている時は、
「助産師/IBCLCがこのように言っていたから正しいんだ」と思われないよう、
「○○では、このように言われています」というように、
私が話している情報がどこからの情報なのかを明確にして相手に伝えるように気を付けています。

情報がたくさんあることはとても素晴らしいことです。
だからこそ、受け取る私たちが、その情報が正しいのかきちんと確認し、
自分に合ったものを選ぶ必要があるのではないでしょうか。

確認する点としては、
 ・情報の根拠となるもの (研究結果、データなど)
 ・情報を提供している人はどのような人や組織なのか
  (有名な組織、専門家だから正しいかはわかりません)
 ・最新の情報かどうか

このブログで、これからも最新の正しい情報を提供していけるよう、日々勉強していきたいと思います。


母乳量を増やすためのマッサージ

2017年08月22日

こんにちは!
涼しくなったり、暑くなったり、雨が降ったり…cloudsunrain
気候の変化で体調を崩されていませんか?

『もっと母乳の量を増やしたい!』とお考えのママへ
こちらのBlogでも何度か母乳分泌をUPさせる方法をお話ししていますが、、
今回はオキシトシン反射を促すマッサージのご紹介です。

オキシトシンというホルモンは別名:愛情ホルモンとも言われ、
母乳の分泌を増やすという重要な働きのほかにも、
赤ちゃんを可愛い♡と感じさせたりする働きがあります。
(詳しくは2013年7月のBlogでお話ししていますので、そちらもご参照ください)

授乳・搾乳前に乳頭を刺激したり、
赤ちゃんの泣き声を聞いたり、赤ちゃんのにおいを感じたり、
赤ちゃんの写真や動画をみることでもオキシトシン反射を促すことができると言われています。
さらに!背中のマッサージでもオキシトシン反射を促す作用があると言われています。

cutecuteオキシトシン反射を促すマッサージの方法cutecute
①テーブルのような台の上にうつ伏せになるような姿勢になります。
 必要に応じてクッションやバスタオルなどを利用して楽な姿勢になるように調整しましょう。 
②図のように、背中・肩甲骨の間、背骨の両側をマッサージします
 マッサージの強さや回数は気持ちよいと感じる程度で行います。


オキシトシン反射.png


赤ちゃんのお世話をしていると、授乳姿勢や抱っこによって
背中や肩のこりが辛いママは多いのではないでしょうか?
母乳分泌UPの目的以外でも、誰かにマッサージしてもらうことで
心も身体もリラックスできるかもしれませんheart01confidentheart01

赤ちゃん中心の生活になることが多いと思いますが、
ママの身体をいたわる事も大切です!
母乳分泌UPとリラックスも兼ねて、ぜひ試してみてくださいshine

引用文献:UNICEF/WHO赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援ガイド ベーシック・コース― 「母乳育児成功のための10カ条」の実践 医学書院



お薬と母乳育児

2017年07月26日

7月も終わりに近づき、毎日蒸し暑い日が続いてますね。
しっかり水分補給をして、脱水症を予防しましょう。

さて、本日は「お薬と母乳育児」についてお話します。

当クリニックには、出産後のお母さんから、
「風邪をひいて病院でお薬をだしてもらったのですが、母乳は止めた方がいいと言われました。やっぱり止めた方がいいのでしょうか・・・」
というようなお電話がかかってくることがあります。

「母乳育児をする=薬を飲んではいけない」と思っている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
また、大抵のお薬には妊娠中の方や授乳中の方は内服しないでくださいというように説明書きがされている場合があります。

しかし、「母乳育児をする=薬を飲んではいけない」は間違いです。(但し、お薬の種類や量によります)

母乳育児を続けることはお子さんにとって、とても良い事で、母乳による恩恵は他には変えられないものです。
その母乳の恩恵を中断することと、お薬の影響を考えた時、殆どの場合は、母乳の恩恵が勝ります。

多くの風邪薬は、母乳にはほとんど影響しないといわれています。それに、風邪の症状が出ているお母さんの身体には、その風邪に対する抗体が作られています。
その抗体を母乳からお子さんにあげることができるので、その風邪にはお子さんはかかりにくくなると言われています。
しかし、風邪は接触・空気感染するものですので、お子さんのお世話をするお母さんはマスクや、手洗い、うがいはするべきです。

「母乳をやめましょう」といわれ、悩んだ時は、まずはクリニックへご連絡ください。
大抵のお薬は飲んでも大丈夫なお薬かを調べることができます。

ご自身でお調べになりたい場合、以下のHPをご覧になるとよいです。
◇母乳とくすりハンドブック:大分県「母乳と薬剤」研究会
◇国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター
◇米国小児科学会(American Academy of Pediarrics) など

母乳育児は2歳かそれ以上まで続けることで、お子さんにたくさんの恩恵を与えることができる(UNICEF/WHO)と言われています。
できるだけ長く続けられるように、みなさまを支援していきたいと考えております。


胎児ドック専用回線

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