院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

無痛分娩中に起こる痛み

2020年09月11日

当院の無痛分娩は完全無痛分娩と銘打って痛みをゼロにするように管理いたします。
しかし、時として一時的な痛みが出る場合などがあるのでご説明します。

①麻酔の開始時
麻酔を開始する前はもちろん痛みます。開始時期はいつでも構いませんが、なるべく痛みを感じたくないのであれば早めの開始が良いでしょう

②突発痛(break-through-pain)
最初は痛くなかったのに、分娩が進むことで下腹部、腰、会陰部が痛くなることがあり、これを突発痛(break-through-pain)と呼びます。分娩が進行することで痛みが強く広範囲に出るため痛みが出ることがあります。予防的に薬は入れていますが、途中で痛みが出た場合は早めに教えてください。追加することで痛みが緩和されます。

③回旋異常
通常赤ちゃんは回りながら分娩に至りますが、回旋異常とはその回り方が通常と異なる向きで進むことで、痛みが出てしまいます。薬を変えることで痛みが緩和されます。

④カテーテル位置異常
硬膜外カテーテルは硬膜外という背骨の中にある空間に管を挿入するのですが、ほとんどの場合真ん中にあることはなく、右か左に寄っていることがほとんどです。それでも左右に効いていれば問題ありませんが、極端に左右にずれている場合は片側にのみ鎮痛効果が出てしますことがあります。またカテーテルが抜けてしまったりすることもあります。この場合、カテーテルを調整や、刺し直しを行います。

⑤麻酔効果不十分
麻酔効果は人によって多少の違いがあります。同じものを使ってもお腹の張りも感じず足も動かなくなる人もいますし、痛みを感じる人もいます。多くの方が痛みがない濃度と量を用いますが、麻酔に強い妊婦さんにはお薬を変更して痛みを緩和します。

⑥脊椎や硬膜外の解剖学的異常
硬膜外腔には血管や隔壁、脂肪などがあり、薬剤の広がりの妨げになることがあります。他にも変形やヘルニアなど薬の広がりに物理的影響がある場合があります。麻酔薬の量を増やしたりして、麻酔を広げることで痛みを緩和します。
 
色々書いてしましましたが、多くの方は痛みを感じることなくお産になりますのでご安心ください。またこれらの痛みが出た場合もなるべく早く痛みを取り除く対策を講じますので心配せずに臨んでください。

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