2020年08月15日
前回硬膜外無痛分娩の開始時期を遅らせても帝王切開率や鉗子分娩率に影響を与えないため、妊婦さんが希望するときに硬膜外無痛分娩を開始するということをお話しました。
今回のお話は、硬膜外無痛分娩はいつまで行うのかという内容です。
病院によっては分娩Ⅱ期(子宮口が全開大)すると無痛分娩をやめる病院があります。理由として、いきみ方が分からなくなるからということです。また、分娩Ⅱ期に進行が悪いと同じ理由で無痛分娩を止めてしまう病院もあります。過去の報告では無痛分娩を途中で中止しても結果的に帝王切開率や鉗子分娩率に差はないことが分かっています。そればかりではなく、無痛分娩を途中で中止することでお母さんの分娩に対する満足度は下がってしまいます。
そのため、当院ではお産が終わるまで無痛分娩は行います。
無痛分娩を行っていても多くの方が自分でいきむことはできますし、我々も上手にお産ができるようにアドバイスなどサポートを行って参ります。
最後までしっかり痛みを取り除くことで、お産はもちろん、会陰切開になった場合の痛みや、その後の処置の痛みも取り除くことができるため、最後までしっかり痛みを取り除きましょう。