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院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

血液凝固異常とは

2021年06月14日

前回血小板が少なくなると出血しやすくなるというお話をしました。血液を固める成分には血小板以外に凝固因子というものがあります。凝固因子が低下している場合も硬膜外腔で出血を起こす可能性があり、無痛分娩ができなくなります。不足しているかどうかは、外来で採血を行って確認しております。
凝固因子も血小板と同じように血液を固める重要な成分で、ほとんどの方は正常なのですが、凝固異常の代表的なものに血友病、ビタミンK不足、肝障害、出血などがあります。
事前に調べて、合併症のない無痛分娩にしましょう。

血小板減少

2021年06月05日

妊娠中に採血を行いますが、採血項目の中で、血小板というものがあります。血小板は止血の働きがあり、これが少ないと出血が止まりません。
硬膜外無痛分娩を行う場合、血小板の数字が8万/μl以上である必要があります(正常値下限は15万/μ)。8万/μl未満の場合、針を刺した後に、硬膜外腔で出血が止まらなくなり、血の塊(血腫)ができてしまうかもしれません。
妊娠により一時的に低下することはありますが、何らかの病気で低下していることもあるため、事前に調べて問題がないことを確認したうえで無痛分娩を行います。

二分脊椎とは

2021年05月29日

脊椎は首は7個、胸は12個、腰は5個、お尻は5個の骨から成り立っています。これら1つ1つの骨が連なり、脊椎を形成しています。
背中の真ん中を首からお尻まで縦に脊椎があるので、痩せている方では硬い骨が触れると思います。この硬い骨によって脊髄神経が守られているわけです。非常に稀にこの骨が一部分だけ無いことがあります。その場合、注意して硬膜外カテーテルを挿入する必要があります。
麻酔科外来では皆様に背中の診察をさせていただいており、事前にある程度このような二分脊椎などがないか評価させていただいております。事前にある程度評価をして、少しでも疑わしい場合は、画像診断をさせていただき、安全に無痛分娩を受けていただきたいと思っております。
もし旅行に行こうとした場合(コロナ禍で今はなかなか行けませんが…)、事前にどのように行くか、いった後にどこに行こうかなど調べると思います。行ってみて、実は休みだったり、電車がなかったでは困ってしまいます。無痛分娩も同じで、事前に知っておくことで、安全でスムーズな鎮痛が可能となりますので、ご協力をお願いします。

側彎症とは

2021年05月22日

側彎症(側湾症)とは脊椎が背骨が左右に曲がっている状態です。一般的には女性に多く、思春期の頃に発症するため、性ホルモンが関与していると考えられています。
通常でも脊椎は前後に彎曲があり、首は前に、胸は後ろに、腰は前に、お尻は後ろに彎曲しています。これはヒトに特徴的なもので、2足歩行になった結果、脊椎を彎曲させ、重い頭を支えたり、様々な動きに対応できるようになったと考えれられています。
側彎症では脊椎が少し回転してしまうため、前後だけでなく、左右に彎曲が起こり、肩に高さに左右差ができたりします。前屈して背中に左右差がある場合も疑われます。
日常で大きく困ることもなく、軽症な方はご本人は全く気付かずに健康診断のレントゲンで初めて指摘される方もいらっしゃいます。
ほとんどの方は問題なく無痛分娩ができますが、事前にわかっていると、脊椎の回転に応じたカテーテル挿入をいたしますので、もし事前にわかっている場合はご申告お願いします。

脊椎の異常が疑われた場合

2021年05月03日

なるべく多くの妊婦様に安全に無痛分娩を受けていただくため、当院では無痛分娩外来を行っております。診察で下記のような脊椎の異常が疑われた場合、必要に応じて事前に脊椎の評価のために画像診断をさせていただくことがあります。
①側弯症
②二分脊椎
③脊椎術後 など
これらがあっても問題なく無痛分娩ができることもありますので、一律に無痛分娩不可とは致しません。しかしこれらが十分に評価されずに硬膜外無痛分娩を行うと、合併症などが起こる可能性もありますので、ご協力をお願いいたします。

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