周りの声
2016年12月22日
こんにちは。
すっかり街はクリスマス一色ですね。
クリニックのテラスにも、立派なクリスマスツリーがキラキラと輝いています。
さて、今回は前回のテーマの「母乳不足感」と関連したお話です。
赤ちゃんが泣いていると、周りから
「お腹が空いているから泣いてるんじゃないの?」
「おっぱい足りないから泣いているんじゃないの?」 というような声が聞こえてくることがあるかもしれません。
そんな赤ちゃんを心配する周りの声は、時にママたちを悩ませる原因になることがあります。
赤ちゃん(特に、新生児)は、よく泣きます。
大人は、泣く=お腹が空いている=可哀そう・・・と考えることが殆どです。
しかし、赤ちゃんは、泣いているのはお腹が空いているときだけではありません。
寒い時、暑い時、おむつが汚れている時、機嫌が悪い時など、まだおしゃべりができないので、全て泣いて教えてくれます。
泣いている赤ちゃんをみると、こっちまで泣きたくなるくらい悲しい思いをするママや、ご家族がいますが、
そんな時は、赤ちゃんに声をかけて、おむつを確認したり、抱っこしてあやしてあげてくださいconfident
母乳の成分は、人工乳とは違い、赤ちゃんの胃や腸に優しいため、消化が速く(約90分ほどと言われています)、赤ちゃんは大人と違って、満腹中枢もまだ未発達です。
お腹がいっぱいになっている感覚はわかりません。
そのため、量は足りているのに泣き続けておっぱいを欲しがる赤ちゃんはたくさんいます。
赤ちゃんはおっぱいを吸う時に、自分で欲しい量を調整することがあります。
そうすることで、お腹がいっぱいの感覚や、自分に必要な量がどのくらいなのかを学習しているともいわれているんですよ。
なので、泣いたからといって、「おっぱいが足りていない」という訳ではないことがあります。
お腹はいっぱいで必要がないのに、泣いているからといって人工乳を足していると、体重が増えすぎてしまいます。
人工乳は飲みすぎると脂肪に変わり、欲しくないのにあげてしまうことで満腹中枢や必要な量を学習することを妨げてしまいます。
そうすることで、小児肥満になりやすいことがあるのであげすぎは禁物ですよ!
じゃあ、母乳もあげすぎになるのでは?と思った方、大丈夫です。
母乳は、先ほど言ったように、赤ちゃんが量を調整すること、また人工乳とは違っていずれ筋肉に変わるといわれています。
そのため、飲みすぎたとしてもあまり問題はありません。
ご家族や、周りの方に「足りていないんじゃないの?」と言われて困っているママたち、上記のことをぜひご家族へお伝えください。
伝えづらい時や、「本当に足りていなかったらどうしよう・・・」と不安になった方は、ぜひ、ご家族と一緒に母乳外来にお越しください。
本当に足りていないのか一緒に確認することで、みなさんも、ご家族も安心して頂けると思います。
母乳をあげたいと思っていること、あげていることが、赤ちゃんのためになっています。
自信を持ってくださいね。
自信を持って母乳育児ができるよう、スタッフ一同精一杯支援させていただきます。