Q : 無痛分娩でも、母乳栄養はできますか。
  
A : もちろん、できます。
 
当院では、硬膜外麻酔(または脊椎麻酔)という麻酔の方法を使用しています。
無痛分娩の産後は、自然分娩と大きな違いはありません。
分娩直後は、まだママに麻酔薬の影響が残っているので、たとえすぐに歩けそうな気がしても気を付けなければなりません。産後初めて歩くときにはスタッフが付き添います。
しかし、他の生活や赤ちゃんへの接し方に関しては何も変わることはありません。
もちろん、自然分娩のママと同じように授乳することも可能です。
 
麻酔の影響で、母乳が出ないのではないか、うまく赤ちゃんがおっぱいを吸えないのではないか。と心配されている方もいらっしゃるかもしれません。
そんなことはありません、大丈夫です。
 
研究発表させてもらったように、当院で出産された方の約6割の方が、産後1ヶ月の時点で、母乳だけで赤ちゃんを育てることができています。
大切なのは分娩方法や内容ではなく、産後です。
 
まずは、赤ちゃんが生れたらすぐに抱っこして、赤ちゃんとの関係を築いていきます。口を開けたり、指を吸ったり赤ちゃんがおっぱいを欲しがるしぐさをぜひ探してみてください。そして赤ちゃんのペースに合わせて授乳をしていきます(バースカンガルーケア、母児同室、回数や時間にとらわれない赤ちゃんに合わせた頻回授乳)
大変な時期ですが、これらがとても大切で、がんばりどころです。
無痛分娩では体力の温存もできて、産後の育児スタートをスムーズにできるママが多いような気がします。
これを続けると産後2日目、3日目くらいにはだんだん自然と、おっぱいが出るようになってきます。
 
産後すぐはおっぱいの状態が日々変わるので、スタッフと相談しながらその時に合った授乳をしていきましょう。
いつでもお手伝いさせていただきます。

文責 院長