みなさん、こんにちは。
今回のコラムは「里帰り出産」です。

この「里帰り」という文化は、日本特有の文化というのはご存知でしたか?
外国ではパートナーの育児休暇が珍しくはないため、数日の入院期間を経て、退院後はすぐに家族で育児を始めます。
日本では、古くから「床上げ」と言われるように、産後1か月程度は、すぐに休める布団を準備しておいて育児をするという風習がありました。
また農業が盛んな日本では、家族総出で農作業を行っていたため、女性も立派な労働者でした。
そのため、産後の女性は実家に戻りゆっくりと育児をする時間を設けたのかもしれません。

東京マザーズクリニックでも、たくさんの里帰り出産を希望された方がいらっしゃいました。
無痛分娩を希望される方だけではなく、産後はご実家でゆっくり過ごしたいなど、様々な理由で選ばれています。
今回が初めての出産の方であれば、産後の体調面や赤ちゃんの育児が順調にいくかどうかご心配なこともあると思います。
また経産婦さんは、前回も里帰り出産だった、反対に今回は産後の休息を優先したいなど、前回の育児を踏まえて決められる方も多いのではないでしょうか。

妊娠、出産、育児をどのような環境で過ごしたいかで、出産場所や育児環境をきめていくことはとても大切です。
里帰り出産であれば、急なお産であってもご家族がそばにいれば安心ですが、遠方の場合、パートナーの立会いが難しい場合もあるかもしれません。
またご両親など産後のサポートがある事で安心に過ごせますが、パートナーの育児参加が難しい事もあります。
メリット、デメリットは、その状況によりさまざまですが、一番大切なのはご自身がどのような出産を希望して、どのような環境で出産を迎えたいかをご夫婦そしてご家族でお話をしていくことではないでしょうか。
いざ、里帰り出産を希望しても、行きたい病院の予約が取れないこともあります。
妊娠期間は意外にあっという間に過ぎていきます。
早めに準備がすすめられるといいですね。
文責 院長