今回は女性とタバコについてのお話しです。
このコラムを読んでいらっしゃる方の中には、ご自身が吸われなくてもご家族に喫煙者がいらしたり、お仕事のストレスや過去の習慣として現在も止められずにいる方がいらっしゃるかもしれません。
現在、厚生労働省の調べでは女性の喫煙率は全体で9.1%、10人集まれば約1人の確率です。特にプレママ世代の喫煙率が意外と高く、20代で14.3%、30代で18.0%となっています。
タバコの健康被害については皆さまもご存じの事が多いと思いますが、特に女性にとって…となるといかがでしょうか?
実はタバコの煙を吸うという事は、女性ホルモンの分泌を著しく低下させるといわれています。それは周囲の人が吸っている煙を吸ってしまう『受動喫煙』でも起こるのです。
そもそも女性ホルモンは、女性らしい体作りや安定した精神状態、妊娠・出産に欠くことのできないホルモンです。また最近は、美肌にも重要なホルモンだと有名になりましたよね。
この重要な女性ホルモンが減少し、分泌までも抑制されてしまうと、美容と妊活に大きな影響を与えてしまうのです。
特に妊活において、タバコの成分は卵巣に有害で、それは喫煙期間に大きく影響を受けます。卵子の老化や生殖機能の低下を早め、閉経も数年早くなるとも言われています。また、卵巣が担っているホルモン分泌の役割を阻害することで、妊娠をしにくい状況になってしまうとも言われています。
タバコは百害あって一利なしはよく言われますが、とはいえ簡単にやめられる物ではありませんし、何度も禁煙に挫折する方もたくさんいらっしゃいます。
それでも、もしやめることができたら、ここに書いてあることの反対のことが起きます。女性ホルモンがたくさん分泌され、美肌を得ることが出来、卵子も子宮も健康で、妊娠もしやすくなるということです。
妊娠する前から赤ちゃんを迎える準備として、ご自身で、またご家族で、環境を整えていくことが出来るといいですよね。
次回は「妊娠する前の禁煙のススメ」についてお話しさせていただきます。
文責 院長