先日、梅毒患者報告数が今年9月時点で1万人を超え、2022年より2ヶ月早いペースとニュースがありました。梅毒患者数は2021年より増加傾向にあり、2022年は約1万3千人で、過去最多の更新の予想とされています。特に若年層に増えてきていることが注目されています。
梅毒は性感染症の一つであり、性行為により感染します。感染した女性が未治療のまま妊娠された場合、お腹の赤ちゃんは先天梅毒という病気にかかることが知られています。
梅毒に対する有効な治療薬があるため、早期に発見し適切に治療を行えば完治できる病気ですのが、発見が遅れるとさまざまな後遺症は発症する怖い感染症です。ですのでコンドームの使用などによる感染予防がとても重要です。血液検査で感染の有無を調べることができますので、妊娠を考えている女性でご不安な方は妊娠の前に検査を行っても良いと思います。
また感染したことがわからない間に妊娠した場合であっても、妊娠初期の妊婦健診の血液検査で、梅毒の感染についてスクリーニング検査を行いますので、梅毒の感染について調べることが可能です。万が一妊娠後に感染していたことがわかったとしても、妊娠12−13週までは胎児への感染率は低く、また治療薬への反応も良いので、妊娠初期に適切に治療を行えば胎児への感染をかなり高率に防ぐことが可能です。