無痛分娩を行っていると、時に右側(あるいは左側)だけ効かないということがあります。当院だけでなく、どこの施設でも起こりえることです。医師の技術や方法によって発生頻度は異なりますが、100%防げるということはできません。

コラムの初期のころにご説明しましたが、硬膜外無痛分娩は硬膜の外側と、靱帯の内側に前後を囲まれたバウムクーヘンのような(筒状で中が空洞のような形で空洞部分に神経などがあります)空間だと想像してください。背中から硬膜外腔までの距離は大体3~6cmと人によって差があります。この距離を背中から針を刺して、硬膜外腔に管(カテーテル)を入れるわけです。管を入れた後は針だけ抜くので、管だけ残ります。

次回は片側だけ効かなくなる原因についてお話しします。