3回にわたって帝王切開から術後の痛みまでお話をしましたが、最後に他院と比較して当院が術後鎮痛に優れている点についてお話をしたいと思います。
それは硬膜外鎮痛を行うことです。実は徐々に硬膜外鎮痛を行う施設が少なくなってきています。硬膜外鎮痛を挿入するための医師の煩雑性、術後に血栓を予防する薬剤を使用することで起こる硬膜外鎮痛の煩雑性、スタッフによる硬膜外鎮痛に対する知識不足などです。
硬膜外鎮痛に代わって行われる方法が、麻薬をクモ膜下という場所に入れてくる方法や、アセリオというカロナールの点滴用の薬剤を使用する方法ですが、いずれも効果としては弱いと感じます。
強い痛みは必要ないと考える我々は積極的に痛みを取っていきます。痛みを取ることで、歩行を促し、赤ちゃんのお世話にも積極的に取り組んでいただいたほうが良いと考えますので、痛みに我慢することのない産後を送っていただきたいと思います。