やっと桜の開花が聞こえてくる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

コロナやインフルエンザに加えて、溶連菌や麻疹(はしか)の感染が年末年始の頃からニュースになっています。それで、今回は「MRワクチン」に」ついてご説明致します。

まず、「MRワクチン」とは、麻疹(はしか)と風疹を予防するワクチンです。
麻疹(はしか)」は麻疹ウイルスによって発症する急性の全身感染症で、空気感染・飛沫感染・接触感染で広がり、とても感染力が強いです。症状としては、主に高熱・咳・鼻水・目の充血や全身の発疹です。肺炎や中耳炎・脳炎を合併しやすく、先進国であっても1000人に1人は死亡すると言われています。また、妊婦が感染すると、流早産しやすくなる可能性があります。
風疹」は風疹ウイルスによって発症する急性の発疹性感染症です。飛沫感染で広がり、強い感染力を持ちます。症状が現れない場合もあれば、重篤な合併症(脳炎・血小板減少性紫斑病など)を併発する場合もあります。また、妊娠20W頃までに感染すると、あかちゃんの難聴・心疾患・白内障などの「先天性風疹症候群」が発症する可能性があります。

<接種時期>
MRワクチンは生ワクチンなので、妊娠中は接種できません。 
当院では、出産後の入院中または1カ月検診時に接種できます
  
妊娠初期の検査で抗体が低かった方は、麻疹風疹が流行している地域では、不要不急の外出を避け、やむを得ず外出する時は可能な限り人混みを避け、感染しないよう注意してください。また、同居されているご家族が感染したことがなく、2回目の予防接種が不確かな場合は、抗体検査を受けて頂き抗体価が低い場合は、予防接種を受けることをご検討ください。
上のお子さまがいらっしゃる方は、定期接種(1期→1歳児・2期→小学校入学前1年間)
を必ずお受け下さい。

文責 院長