季節はすっかり秋ですね。
朝晩も冷え込み、風が冷たくなってきましたが、体調などくずされておりませんでしょうか?
今日は、『カップフィーディング』についてお話ししていきたいと思います。
カップフィーディングとは、赤ちゃんに搾った母乳(搾乳)や人工乳を飲ませる時に、哺乳瓶を使わず、カップを使用して授乳する方法です。
当院では、開院当初からこのカップフィーディングを皆様にご提案させていただいております。
「赤ちゃんがカップで飲めるの?!」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この方法は、随分前からNICU(赤ちゃんの集中治療室)などでも行われている方法です。
また、UNICEF/WHO共同声明である「母乳育児成功のための10カ条」を行うために推奨されている方法です。
カップフィーディングをお勧めする理由は・・・
◆赤ちゃんが舌を使うことができるので、味を学習することができる
◆赤ちゃんは、呼吸、吸う力や吸い方、飲み込み方を調整しやすい
◆赤ちゃんはお母さんにしっかりと抱かれ、見つめ合うことができる
◆赤ちゃん自身が飲む量とペースを調整できる
◆カップの方が、哺乳瓶や人工乳首よりも清潔を保ちやすい
◆哺乳瓶を使用すると、いわゆる「乳頭困乱」を起こしやすい
(いわゆる「乳頭混乱」とは、お母さんのおっぱいと、哺乳瓶の人工乳首の形や硬さ、
吸い方が異なるため、赤ちゃんが混乱を起こしてしまい、
おっぱいがうまく吸えなくなってしまうことをいいます)
◆災害時清潔な水や加熱するための燃料、消毒薬などがなくて哺乳瓶や人工乳首の消毒ができなくても、
カップ(紙コップも可)があれば授乳できる
当院で出産される方には、お産セットの中にこのようなカップフィーディング用の離乳食用のカップを入れています。
入院中、哺乳瓶を使用するか、カップを使用するかは、その時に決めていただいておりますが、ほとんどの方がカップを試してみたいといわれ、みなさんカップフィーディングを経験されています。
カップで一生懸命に搾乳や人工乳を飲む赤ちゃんの姿は本当にかわいいですよ。