秋も深まり肌寒くなってまいりました。木々も色づき寒い地方では霜がおり、冬の足音が近づいているのだなと感じます。寒くなってくると風邪をひいたり、体調をくずしたり、小さいお子様がいらっしゃる方は特に気を付けて、健康管理を行っているのではないでしょうか。お子様は、自分の体験からもそうですが、夜間や休みの時に熱を出したり、吐いたりと心配な症状をおこすことがあり対応に困ることがあります。本日は赤ちゃんの病気のときのホームケアや医療機関に受診する目安について、お伝えしていきたいと思います。

【熱があるとき】

赤ちゃんの全身状態と水分補給が重要!

 赤ちゃんの平熱は36.5度~37.5度と、大人よりもちょっと高め。熱が出た時にまず確認したいのは、赤ちゃんの全身状態です。たとえ高熱でも、機嫌がよく、水分もとれているようなら、診療時間内に病院を受診すれば大丈夫です。

 一方、ぐったりとして反応が鈍い、呼吸が苦しそう、顔色が悪い、水分を受け付けないという場合は、熱の高さにかかわらず、すぐに病院へ連れていきましょう。

【下痢をした・吐いたとき】

水分をこまめに補給して脱水症を予防!!

 下痢や嘔吐で一番心配なのが、体から多くの水分が失われたことで起こる脱水症。普段よりこまめな水分補給を心がけます。ただ、吐き気がある場合には、一度にたくさん飲ませると吐き気を誘うことがあるので、様子をみながら少しずつ、何回かにかけて与えましょう。

※ウイルスや細菌の中には感染力の強いものもあるので、おむつや吐いた衣類を始末したあとは必ず手を洗いましょう。汚れものの洗濯は、家族のものと分けましょう。

【咳がでた!ゼーゼーするとき】

室内が乾燥すると、気道の粘膜も乾燥して、咳がでやすくなります。湿度を50~60%に保ちましょう。換気も大切です。ときどき窓を開けて、空気を入れ替えましょう。寝ていても咳込んだり、咳で苦しそうな時には、タオルや座布団などをはさんで上半身を少し起こした姿勢にしてあげると、呼吸が楽になります。

【鼻水がひどいとき】

鼻がかめるようになるのは早くとも2歳ころです。それまでは鼻吸い器で鼻水をとってあげると、呼吸が楽になります。

【めやにが出るとき】

赤ちゃんは涙を鼻に通す()涙管(るいかん)がとても細いため目やにが出やすいものです。清潔なガーゼをぬらして目頭から目じりに向かって拭きましょう。

【便秘ぎみのとき】

「便秘」とは、便が硬くていきんでもなかなか出ない状態。たとえ2日に1回の排便しかなくても、不機嫌な様子がなければ、まず大丈夫です。便通のリズムは月齢によっても変わります。まずはご自身のお子様の排便リズムをつかみましょう。そして、繊維質の多い食事(いも類、豆類、葉野菜など)や、十分な水分補給を心がけましょう。どうしても出ないのであれば、綿棒の先端にワセリンをつけて、肛門に出し入れして刺激する方法もあります。初めて便秘になった、浣腸をするときは受診することをおすすめします。おへそのまわりに「の」の字を書くように行うマッサージも効果があるかもしれません。

上記によく聞かれる受診の目安についてあげてみました。

どうしたらわからないときは、#8000にかけて相談するとよいでしょう。

また、夜間救急と検索すると

こどもの救急(ONLINE-QQ) (kodomo-qq.jp) 厚生労働省研究班/公益社団法人 日本小児科学会により
監修というページも参考になるかと思います。

けがや、事故の場合は名前を呼び意識を確認して、期限が悪い、顔色が悪い、反応が悪い場合は早めに受診をしましょう。

 感染症はパパとママからもおうちに持ち込まないということも大事ですので、手洗い、うがいやマスクの着用なども大切です。また、ママとパパも元気でいることも大切ですので、栄養を摂り、十分な休息も忘れないでください。

 妊娠中の方も、風邪の症状がある際は内科を受診して頂いておりますが、妊娠されていることを医師にお伝えして、出された必要なお薬は飲んで大丈夫です。

 インフルエンザのワクチンも有効です。まだ接種されていない方は、アレルギーのある方は医師に相談してからになりますが、接種しておくこともお勧めしております。当院に受診されている方は、受診の際に接種の希望がある際にはスタッフにご相談ください。

 冬はクリスマスやお正月などの楽しいイベントもあります。体調を崩さず、楽しい時間を過ごしていただけたら嬉しいです。

参考文献:はじめてママ&パパの育児 主婦の友社 2015 pp180-187

文責 院長