短い梅雨が終わり、毎日暑い日々が続いていますね。

炎暑の季節―夏の日差しがいっそう強まり、汗ばむ季節となりました。突然の気温の変化に体が追いつかない方も多いのではないでしょうか。

この時期、とくに注意が必要なのが「熱中症」です。妊娠中のからだは、暑さに対してとても敏感。自分でも気づかないうちに、脱水や体温上昇が進んでしまうこともあります。

妊娠中はホルモンの影響で汗をかきやすくなったり、体内の水分バランスが崩れやすくなったりするため、熱中症のリスクが高まります。
また、お腹の赤ちゃんを守ろうと血流が変化していることも、体温調節の難しさにつながります。また、悪阻で水分もなかなか摂れないという方もいらっしゃり、脱水になりやすいです。

出産後の身体は回復の途中。産後は妊娠中からの循環状態の変化や母乳を作るために多くの水分が必要となります。
授乳や育児の疲労、睡眠不足でゆっくり食事や水分を摂れないこともあり水分不足になりやすいです。

熱中症から身を守るためにできること

• こまめな水分補給

 喉が渇く前に、少しずつ水や麦茶を飲みましょう。汗をかいたら、塩分も適度に補給を。

• 暑さを避ける工夫を

 外出はできるだけ涼しい時間帯に。日傘や帽子、通気性の良い服も有効です。

• 室内でも油断せずに

 エアコンを活用し、室温は28度以下を目安に。風通しをよくして湿度も下げましょう。

もし、めまい・吐き気・頭痛・だるさなどの症状があれば、それは体からの「休んで」のサイン。無理せず横になり、必要なら医療機関に相談してください。

季節はやがて、涼やかな秋風へと移ろいます。この炎暑を無事に乗り越えて、親子で健やかな日々を重ねられますように。

文責 院長