先日「東京都災害時小児周産期医療体制研修」というものに参加しました。
研修を通して災害時の初動や、クリニックの状況を正しく発信し、地域の大きな病院と連携して体制を整えることの重要性、また日ごろからの備えが大事だということを改めて考えることができました。
いつ起こるかわからない災害。
妊娠中や産後は、心も体も大きく変化するからこそ、「災害」という言葉だけで、不安に感じる方もいるかと思います。
しかし研修に参加して私が感じたのは、災害について考えることは“怖がるため”ではなく“安心を増やすため”の準備だということでした。
例えば、
・「マタニティマーク」のキーホルダーを持ち出せるものに付けておく
・普段のバッグに、いつもの持ち物に少しだけ“もしも”のためのアイテムを加えておく(母子手帳・保険証・モバイルバッテリー・飲み物やお菓子・抱っこ紐・オムツ・授乳/哺乳用品など)
・家族で連絡方法や集合場所などを話しておく
災害への備えはほかにも様々ありますが、小さな準備の積み重ねが、いざという時の大きな安心につながるのだと思います。
私たち医療者も、いつ起こるかわからない災害に備えて、「もしもの時にどう動くか」を定期的にスタッフ間で話し合ったりシミュレーションしたりし、その時に、安心してもらえる体制を整えておけるよう努めてまいりたいと思います。
災害は止められませんが、今からできることを少しずつ。
未来のわが子と家族の安心のために、ほんの少しだけ“災害を考える時間”を作ってみませんか?
今回のお話で、赤ちゃんとお母さんの防災を考えるきっかけになれたら嬉しいです。
文責:院長