妊婦健診

母子ともに健康であるためには定期健診が大切です。

妊娠週数 健診 検査 その他
妊娠初期(~7週) 初診 超音波 がん検診(任意) 保健指導
栄養指導
(随時)
7~10週 超音波(児心拍の確認、予定日の確認) 血液検査
10~13週 超音波(予定日の再確認)
14~24週 妊婦健診・超音波
(4週間に1回、状況に応じて変わります)
20週前後
胎児スクリーニング
24~32週 妊婦健診・超音波
(3週間前後に1回、状況に応じて変わります)
26週前後、GCT(妊娠糖尿病検査)、クラミジア検査
32~36週 妊婦健診・超音波
(2週間前後に1回、状況に応じて変わります)
32週前後、血液検査
36週~ 妊婦健診・超音波、NST(ノンストレステスト)
(毎週、状況に応じて変わります)
37週前後、膣分泌物培養、血液検査

妊娠中はわからないことだらけで、ご不安になると思います。
妊婦健診にいらした皆さまには、安心してお過ごしいただけるよう、妊娠中に必要な情報をおまとめした小冊子をお配りしています。

  • 検尿
    蛋白尿・尿糖にて腎機能・糖尿病を早期に発見します。
  • 血圧測定
    妊娠高血圧症候群を早期に発見します。
  • 超音波検査
    胎児の発育や大奇形の発見、胎盤の位置異常を検査します。
  • ノンストレステスト
    胎児心拍数・陣痛曲線を測定し胎児の健康状態をチェックします。
  • 母性内科検診
    妊婦の内科的な病気についてスクリーニングいたします。
  • 急におなかが痛くなったり、出血や破水、体調を乱された時など、いつもと違う症状がみられたら、定期健診を待たずにいつでもご連絡ください。

お問い合わせ・ご相談

  • 完全予約制です。受付時間内にお電話にてご相談ください。

胎児ドック(胎児診断)

絨毛検査、羊水検査、超音波スクリーニング検査による
胎児診断(出生前診断)とカウンセリングを行います。

当院では、胎児診断をお受けになる方に遺伝カウンセリングをお受けいただいております。

胎児診断は、出生する以前に胎児の病気を詳しく知るための検査です。

予期せぬ結果の場合には、心理的負担が増大することになり得るため、事前に具体的な検査についての理解を深めた上でお受けすることが望まれます。

遺伝カウンセリングでは、検査前に検査の内容、方法、検査結果により想定されうる選択肢に関する情報をお伝えした上で、お受けになる方の目的やご心配に見合う検査を選択したり、将来の見通しを立てていけるよう支援します。

また、検査後には得られた結果の解釈を説明。生じうる心理的影響への支援を行い、以降の過程を支援していきます。

どの検査を選択すべきか迷われている、検査を受けるにあたりご心配な点がある方は、ぜひ遺伝カウンセリングをご活用ください。

非確定的検査

胎児に病気のある可能性がどれくらいの確率であるかを調べる検査です。

  • NIPT(新型出生前検査)(妊娠10~15週)
    母体血を採取して検査します。
  • NT (Nuchal translucency) (妊娠11~13週 ※12週が最適です)
    超音波検査にて行います。
  • NT + 母体血清マーカー 組み合わせ検査(妊娠11~13週 ※12週が最適です)
    超音波検査によるNT測定と母体血清マーカーを組み合わせてリスク算出をします。
  • クアトロテスト(妊娠15~18週頃)
    母体血を採取して血液中の成分を測定します。

確定的検査

病気があるかないかを調べ、病気を診断し確定する検査です。

  • 染色体検査
    • 羊水検査(妊娠16~19週)
    • 絨毛検査(妊娠11~14週頃まで)
  • 胎児超音波検査

妊娠初期検査(妊娠10~16週)

胎児にどれくらいの可能性で病気があるかを調べる検査です。この検査結果によって、より詳しい胎児診断をするかどうかをご相談させていただきます。
この検査は任意の検査になりますので、ご希望がある方、詳しい内容をお知りになりたい方は、胎児診断前カウンセリングをお受けください。

妊娠中期検査(妊娠19~26週ごろ):胎児超音波スクリーニング

胎児に病気がないかどうかを検査いたします。また胎児心臓についても詳しく調べます(胎児心エコー検査)。この検査では4D超音波検査も含みます。

妊娠後期検査(妊娠28~32週ごろ):胎児超音波スクリーニング

胎児の発育の具合や健康状態を中心に、胎児に病気がないかどうかについて検査いたします。
当院で妊婦健診を受けられる方に受けていただく検査です。

確定的検査

  • 絨毛検査(CVS)(妊娠11週~14週未満)
  • 羊水検査(妊娠16週~18週)
  • 現在受診中のクリニックで胎児の病気について指摘を受けていらっしゃる場合
  • 超音波検査にて胎児の病気について判断が難しい場合

上記のような場合、セカンドオピニオンとして当院で胎児の精査を行わせていただきます。

当院分娩予定で胎児診断をご希望の方

遺伝カウンセリングのみ 10,000円
NIPT 125,000円
胎児スクリーニング(NT計測含む) 18,000円
NT + 母体血清マーカー組み合わせ 53,000円
クアトロテスト 35,000円
中期胎児スクリーニング 20,000円
絨毛検査 205,000円
羊水検査 205,000円
  • 受診は完全予約制となっています。当院までお問い合わせください。
  • 他院で分娩予定の方の料金は異なります。別途お問い合わせください。
  • 多胎児に関しては別途お問い合わせください。
  • 当院でご出産予定の方もご希望によりお受けいたします。
  • キャンセルは1週間前までお受けします。それ以降のキャンセルは代金をいただきます。

お問い合わせ・ご相談

  • 完全予約制です。受付時間内にお電話にてご相談ください。

超音波画像診断(3D/4Dエコー)

当院は3D/4Dエコーに対応した高性能超音波診断装置を導入しております。
胎児をリアルタイムにご覧いただけるよう壁面にディスプレイを設置しております。
検査後、胎児画像をプリントアウトしたものをお渡ししますので成長の様子を記念にできます。

  • 3D/4Dエコーは胎児の位置、向き、羊水量などコンディションによって見え方が大きく変化します。明瞭に描出できないこともありますので、ご理解ください。

栄養指導

管理栄養士による栄養指導を行っています。プレママから妊娠中の栄養管理、離乳食まで幅広くフォローいたします。
情報があふれた今だからこそ、正しい食事に対する知識、体重管理、妊娠中に食べていいもの、避けたいものなど、皆さんのライフスタイルに合わせてアドバイスします。
貧血、便秘、血糖が心配など、栄養に関することはもちろん、妊娠中の心配事などもご相談いただけます。

  • 医師の指示による体重管理や妊娠糖尿病は個別で栄養指導をご受診いただきます。

予防ワクチン接種

子宮頸がんとは?

一般的にはHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因となって発生するといわれています。

HPVワクチンは子宮頸がんの原因となるHPVの感染を予防するものですが、HPVワクチンによるHPV感染予防効果は極めて高く、ワクチン接種率の高い国ではHPV感染の減少が示されており、世界では広くHPVワクチン接種が行われています。

HPVワクチン接種後の安全性について

日本では2010年以降、ワクチン接種が推奨されていましたが、HPVワクチン接種後の女子の多様な症状が報道されたことがきっかけとなり、適切な情報提供ができるまでHPVワクチンの定期接種の積極的勧奨は2013年から中止となっていました。

日本において子宮頸がんの罹患率が20-40歳代の女性を中心に増加し、死亡率も上昇していることが判明。HPVワクチン接種の必要性が問われていました。

その後の調査においてHPVワクチンの安全性について特別懸念されるものではないことが確認され、接種による有効性が副反応などのリスクを明らかに上回ると判断されたことにより、ようやく2022年4月1日から定期接種が行われることになりました。

接種対象 推奨は12歳~16歳(小学校6年から高校1年相当)の女子
  • 46歳以上の方の接種は非推奨
接種費用 お問い合わせください

お問い合わせ・ご相談

  • 完全予約制です。受付時間内にお電話にてご相談ください。
  • 当院に通院されていない方も接種可能です。

日本全国でRSウイルスに対する母子免疫ワクチン「アブリスボ®筋注用」が2024年5月31日に発売され、当院での接種が可能となりました。

RSウイルス感染症とは?

RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は日本を含め世界中に分布しており、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。乳幼児の呼吸器感染症の主要な原因となるウイルスで、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています。

症状としては、発熱、鼻汁などの軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。約70%の赤ちゃんは数日後には回復すると言われますが、約30%の赤ちゃん、特に生後6か月未満の赤ちゃんでは細気管支炎、肺炎など重症化しやすいため注意が必要です。

RSウイルス感染症ワクチンによる予防

「アブリスボ®筋注用」は、妊婦に接種することで母体のRSウイルスに対する抗体を増やし、その抗体が胎盤を通して胎児に移行することで、生まれた赤ちゃんがRSウイルス感染症に対して予防効果を得られる母子免疫ワクチンです。

妊婦へのワクチン接種による効果は、生後6か月までの臨床試験の結果、発症予防効果は約50%といわれ、重症予防効果は約80%と言われています。

接種対象 妊娠24~36週の妊婦
  • 28週から36週の接種が特に有効です。
  • 接種後14日以内に出産した場合、抗体の胎児への移行が十分でない可能性があります。
接種回数・投与方法 筋肉注射 1回
接種費用 33,000円(税込)

お問い合わせ・ご相談

  • 完全予約制です。受付時間内にお電話にてご相談ください。
  • 当院に通院されていない方も接種可能です。