2022年08月05日
NIPTという母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(新型出生前診断)は、これまで限られた認定施設のみで行われていましたが、2022年7月よりNIPTなどの出生前検査についての認証制度を運営する委員会(https://jams-prenatal.jp)のもと、新しい指針に沿った体制でNIPTが実施されることになりました。今後は出生前検査を取りまとめる基幹施設が中心となり、そこに連携する施設(連携施設)もNIPTを実施できる体制となります。
東京マザーズクリニックは2012年の開院より出生前診断(胎児ドック)を専門に行ってきました。今後も妊婦様と一緒に出生前診断について考え、選択肢を多くするために、連携施設として申請を行なう予定です。
2022年04月06日
Journal Obstetrics and Gynecology Researchという英文医学雑誌の2022年3月号に東京マザーズクリニックの菅先生の論文が掲載されました。タイトルは「The effects of post-frozen-thawed embryo transfer pregnancy on early fetal development」です。
論文の要旨は体外受精で産まれた赤ちゃんの平均体重は大きいということが以前から知られていますが、我々のクリニックの研究で自然妊娠例と比較した結果、妊娠初期の胎児の発育のスピードに差があることを明らかにしました。一方、妊娠中期、後期の発育のスピードの程度は自然妊娠例と同程度であることから、出生時体重の差は妊娠初期の発育の差にあるという結論です。その原因について今回は明らかにできませんでしたが、受精卵の培養環境によるもの、あるいは着床後の子宮内環境による影響なのかは今後の研究の課題です。お母さんのお腹の中の赤ちゃんの発育は妊娠中のいろいろな影響を受けるため、個人差がありますが、体外受精の赤ちゃんが大きくなる原因は妊娠中の環境ではなく、着床前後の影響が大きいということが明らかにされ、大変意義のある研究成果だと思います。
この論文は世界中の産婦人科の医師が読む医学雑誌にその研究結果を査読評価され掲載されました。菅先生は日々の診療の傍らこの研究をまとめてくれました。大変だったと思います。菅先生ご苦労様でした。
また、統計学についてのサポートをしていただいた東邦大学の大庭先生にも感謝いたします。
2022年01月22日
2021年02月19日
2021年01月01日