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妊娠・出産・子育ての役立つ情報

2017年10月の記事一覧

妊娠とおくすり

2017年10月30日

こんにちは。前回はサプリメントについてのお話をしました。
さて、妊娠中のママにとって「お薬」についても気になる方は多いのではないでしょうか?妊娠に気付かず、お薬を飲んでしまった、妊娠前から飲んでいるお薬はおなかの中の赤ちゃんには影響はないの?…と、心配になることも多いですよね。
そこで今回は、妊娠中のお薬についてお話したいと思います。
 
お薬の多くは、血液中に取り込まれ、効果が表れます。妊娠すると、ママの血液、そして胎盤を介して赤ちゃんに多くのお薬が到達します。お薬の種類によって胎盤を通過しやすいお薬と通過しにくいお薬があり、ママに投与されたお薬の種類や方法によっても、おなかの中の赤ちゃんへ到達するお薬の量も変化していきます。
また、どの時期にママがお薬を使ったかによっても、おなかの中の赤ちゃんに及ぼす影響は変わってきます。
妊娠初期は、おなかの中の赤ちゃんの臓器がつくられる時期で、お薬の影響によっておなかの中の赤ちゃんに奇形が生じる可能性が高くなります。
なかでも妊娠4~7週は、「臨界期(りんかいき)」と呼ばれ、お薬によっておなかの中の赤ちゃんに奇形が生じる危険性が最も高くなる時期です。
妊娠中期以降になると、おなかの中の赤ちゃんがお薬によって奇形を生じるリスクはなくなっていきます。しかし、お薬の影響によって、おなかの中の赤ちゃんの臓器の働きや発育を妨げてしまう場合があります。
妊娠中、なるべくお薬は使いたくない!と思うママも多いかと思います。お薬を使わないで済むのであれば、それに越したことはないのですが、そこでいちばん注意していただきたいのが、「自己判断しない」ということ。
妊娠前から継続的にお薬を飲んでいた方が、妊娠を機に自己判断で内服をやめてしまった…というケースは少なくありません。しかし、それによって、症状が悪化し、かえっておなかの中の赤ちゃんに悪影響を及ぼすこともあります。
しかし、実際は妊娠中、お薬の多くは使用することができ、使用できないお薬はごく一部と言われていますので、そんなに不安になる必要はありません。

妊娠中のお薬に関しては、必ずかかりつけ医や薬剤師に相談して、適切なお薬を正しい方法で使っていただけたらと思います。また、継続的にお薬を使われていて、妊娠をご希望される方は、前もって医師に相談しておくと安心ですね。

文責 院長

母乳に含まれる免疫機能の素晴らしさ

2017年10月29日

雨の日が続き、急に冬が訪れたように寒くなってきましたが、みなさま体調崩されていませんか? 
これからは、インフルエンザなどの感染症も流行る時期ですので、予防接種や、手洗い・うがいなど、気を付けていきましょう。

今回のテーマは  「母乳に含まれる免疫機能の素晴らしさ」  です。

当院でも小児科健診でお世話になっています、水野克己先生主催のセミナーに以前参加しました。
その時に、勉強した内容を、みなさまにもお伝えしたいと思います。

このセミナーは、海外からいろんな分野の先生が来てお話ししてくださいました。
英語で話される先生の言葉を、その場で水野先生が通訳してくださり、英語が苦手な私は、とても勉強になりました。
 
「母乳は人工乳とは違い、赤ちゃんにとって免疫がついてよい」ということは皆さんもご存知ですよね。
そのことを少し、マニアックにお伝えしたいと思います。
ちょっと眠くなりそうなお話しですが(笑)できるだけ簡単に・・・
 
母乳には、たくさんの分泌型IgA、リゾチーム、ラクトフェリン、オリゴ糖など多くの免疫に関した成分が含まれています。
その中でも、マイクロRNAは多くの免疫系を調整することが知られていて、
母乳を介して赤ちゃんが受け取ると、マイクロRNAが赤ちゃんの免疫系を発達させるといわれています。
 
さてこのマイクロRNAはとても万能で、熱にも冷凍・解凍を繰り返しても、変性しません。
なので、搾乳でも赤ちゃんに与えることができるんですよ。
 
とっても重要な機能があるマイクロRNAですが、人によって量が違うといわれています。
母乳がたくさん出ていても、マイクロRNAが少ないことがあるそうです。
 
ではどうしたら、マイクロRNAが多く含まれた母乳をつくることができるのでしょうか
 
それは、抗酸化物質が多く含まれる食品をとること。
また、マイクロRNAは脂肪にたくさん含まれていることから、
母乳の中でも、後半に出てくる後乳に多いのではないかと言われています。
 
ですから、赤ちゃんに、免疫機能の恩恵を与えるためには、
①抗酸化物質が多く含まれる食品をたくさん摂ること
②時間授乳はしない(時間授乳とは、右5分、左5分というように時間を決めて授乳をすることです。)
この2点が重要なポイントです。

抗酸化物質が多く含まれる食品については次回詳しくお話しします。
文責 院長

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