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妊娠・出産・子育ての役立つ情報

母乳ってどうしたらでるようになるの? 後編

2013年07月26日

今日は前回の続きをお話ししますね。
 
前回母乳が出るようになるには、ホルモンを出すために、赤ちゃんが生まれた直後から赤ちゃんに1日8回以上おっぱいを吸ってもらいましょう。というお話をしました。
 
母乳が出るようになるには、ホルモンを出すことの他に、もう一つ重要なことがあります。
それは、母乳をできるだけ多く外に出すことです。
 
母乳は外に出せば出すほど、体が「これじゃ足りないんだ!」と感じて、作られるようになります。
逆に、外に出せなければ母乳は作られなくなってしまい、今度は母乳を作る細胞を壊してしまうように働きかけられるようになります。
 
昔は、1回の授乳で、左右両方のおっぱいを赤ちゃんに吸ってもらうために、5分左のおっぱいを吸わせたら、次は5分右のおっぱいを吸わせましょうと言われていました。
 
しかし、今は違います。このような切り替え授乳をすることは、母乳をたくさん外に出すことを阻害し、赤ちゃんが満足しないといわれています。
左右交互に授乳ができれば、おっぱいの左右差はなく問題にはなりません。
また、赤ちゃんが吸いたいだけ吸わせることで、赤ちゃんは満足してよく眠ってくれるようになります。
 
母乳を作るのは、赤ちゃんの仕事です。
赤ちゃんが欲しがる時に、欲しがるだけおっぱいを吸わせることでいずれ、赤ちゃんが欲しいだけ母乳が作られるようになります。赤ちゃんのペースに合わせて生活ができると、母乳育児だけでなく、赤ちゃんとの生活もうまくいくと言われています。
 
また、母乳がたくさん出るようになるのは、赤ちゃんが生まれた約72時間後からといわれています。初めからたくさん出る方は少ないのです(個人差はあります)。それでも赤ちゃんは、ママの母乳で育つために、お弁当と水筒を持って生まれてくると言われています。ですから、初めから母乳が出なくても問題ないのです。
 
赤ちゃんの力を信じて、赤ちゃんと一緒にママも育っていきましょう。
 

  母乳が出るようになるポイント!
①出産直後から、赤ちゃんが欲しがる時に欲しがるだけ(1日に8回以上)おっぱいを吸わせましょう。
②母乳をできるだけ多く外に出すために、おっぱいが空に近づくまで赤ちゃんに吸ってもらいましょう。

次回は、母児同室についてです。


文責 院長

母乳ってどうしたらでるようになるの? 前編

2013年07月12日

ほとんどの方が、「母乳が出るなら母乳で育てたい!」と考えています。初めての方はお産もそうですが、その後の赤ちゃんとの生活も未知の世界ですよね。ですので、出るなら・・・とお考えになるのは普通のことなのかもしれません。
 
母乳がどのようにすれば出るのかを知っていると、お産後の生活を想像しやすくなりますし、せっかく母乳で育てようとお考えのみなさんが、赤ちゃんを母乳だけで育てられるようになると思います。
ですから、今日は母乳が出るようになるメカニズムについてお話ししていきます。
 
さて以下の①②③④は、妊婦さんによく聞かれる質問です。みなさんも一度はお考えになったことがあるのではないでしょうか?
 
①おっぱいが小さい人は母乳が出にくいって本当ですか?
②自分の母親は母乳が出にくかったと言っています。私もそうなりますか?
③赤ちゃんがとっても大きく生まれてきそうです。赤ちゃんが大きいと母乳だけで育てるのは難しいって本当ですか?
④上の子の時おっぱいが出なくて苦労したので、今回も母乳だけで育てることはできませんよね?
 
さて、実際はどうなんでしょうか・・・
 
 
 
 
 


答えは、全て「いいえ」です。
母乳がでるようになるのは、おっぱいの大きさも、遺伝も、赤ちゃんの大きさも全く関係ないのです。
④の前回の経過に関しては、逆に関係します。上のお子さんの時に母乳を少しでもあげた方は、初めてのお産の方よりも、より早くおっぱいが出始めると言われていますので、母乳育児のスタートが切りやすいということですね。
 
では、母乳が出るようになるにはどういうことが関係しているのでしょうか?
 
まずは、ホルモンの分泌です。
赤ちゃんが生まれた後に胎盤が役目を終えてでてきます。その瞬間に体のホルモンが切り替わり、プロラクチンというホルモンが出てくるようになります。プロラクチンがたくさん出れば出るほど、母乳をたくさん作るようになります。
では、プロラクチンはどのようにしたらたくさん出るようになるのでしょうか??
 
それは、赤ちゃんが生まれた直後からおっぱいを赤ちゃんに何度も吸ってもらうことです。ただそれだけなんです。
 
赤ちゃんがおっぱいを吸うことによって、その刺激が脳に伝わり、プロラクチンが出てきます。最低でも3時間に1回(1日8回以上)おっぱいを赤ちゃんに吸わせることが重要です。そして、プロラクチンは夜特にたくさん出てきます。ということは、夜授乳することは昼間授乳するよりも、たくさん母乳を出すことにつながるということです!
何らかの理由で、出産直後から赤ちゃんに直接吸ってもらえない時は、手でおっぱいを搾って刺激をしたり、電動搾乳器を使用して赤ちゃんの代わりに刺激をしています。
 
赤ちゃんがおっぱいを吸うと、母乳の出に関わるもう一つのホルモン、オキシトシンも出るようになります。オキシトシンは、別名:愛情ホルモンと言われています。
オキシトシンが出ることによって、たくさんおっぱいが出るようになったり、子宮を元に戻すように働いたり、ママはリラックスでき、赤ちゃんをかわいいと思う気持ちを促進させたりします。
逆に授乳中、痛みを感じたり、つらいと感じたりするとオキシトシンは分泌が抑えられてしまい母乳はあまりでなくなってしまいます。ですから、授乳をするときは、ママが本当に楽な姿勢でゆったりとした気持ちで行うことも重要ですよ。
 
母乳が出るようになるには、ホルモンを出すことの他に、もう一つ重要なことがあります。
今回は少し長くなってしまったので、次回お話ししますね。
文責 院長

母乳が良いと言われる理由 ~お母さん編~

2013年06月16日

なぜ今の時代に母乳育児なのでしょうか?
赤ちゃんにとってはもちろん、お母さんにとってもいいことがたくさんあることが知られています。
 
○産後の子宮収縮を早め、出血を抑えます
○ひんぱんな授乳による避妊効果により、次の妊娠との間に適切な期間を開けることができます
○内臓脂肪を減らし、妊娠中に増えた体重がもとに戻りやすくなります 
 母乳栄養で育てると、なんとお母さんは1日700キロカロリー消費することがわかっています
○乳がん、卵巣がん、子宮体がん、骨粗鬆症、関節リウマチになるリスクが低くなります
○粉ミルクや哺乳瓶を買ったり、調乳したり、消毒したりする必要がないので、お母さんのエネルギーが節約でき、更に経済的です
○授乳にかかわるホルモンはお母さんをストレスから守り、赤ちゃんとの結びつきを強めます。このホルモン、お母さんに幸福感を与えてくれる作用もあります。
 
少し大げさに言うと、
母乳栄養で育てると、お母さん自身が健康でスリムボディになりやすい!ということです。
素晴らしいですね。
当クリニックでは、お母さんと赤ちゃんを温かく見守り、母乳育児支援をいたします。

文責 院長

母乳が良いといわれる理由 ~赤ちゃん編~

2013年05月17日

今日は、母乳が良いといわれる理由についてお話していきます。

赤ちゃんにとって、母乳ほどよい栄養はありません!!
母乳はママだからこそ赤ちゃんにあげることのできる、とても大切で何にも代えられない唯一無二のものです。

赤ちゃんがママのお腹の中にいる間は、胎盤からへその緒を通じてママの血液が送られ、そこから赤ちゃんは栄養をもらって日々成長しています。
生まれてからはへその緒のつながりはなくなりますので、代わりにおっぱいから栄養をもらうことはとても自然なことです。

誤解されないようお伝えしておきますが、決して人工乳を赤ちゃんにあげることが悪いというわけではありません。
しかし、人工乳はあくまでも母乳の代用品です。
ですから、いろいろな事情があり母乳をあげることができない場合、人工乳をあげることが必要となります。
ある小児科の先生は、「人工乳は薬のようなもの」と言います。薬は必要な時にだけ使いますよね。母乳を飲ませたいけどどうしても飲ませることができない時に使うものだと考えるとよいかもしれません。 また、いつまでも薬が必要なことはそう多くはありません。

十分な母乳を赤ちゃんにあげることができる場合、人工乳を飲ませることは赤ちゃんの腸の環境によくないと言われています。せっかく母乳で整えられた腸の環境を人工乳が壊してしまうことがあるのです。

お仕事復帰を考えられている方は、人工乳が必要だと考えていらっしゃる方もおられるかもしれませんね。

しかし、直接授乳ができなくても、搾乳といって、母乳を搾って赤ちゃんにあげることができます。
また、母乳だけで育てられる期間は生後6か月ごろまでと言われています。その後は、補完食(離乳食のことです)が必要となってくるので人工乳をあげる必要はありません。
6か月より早くお仕事復帰を考えていらっしゃる方は搾乳をお勧めします。
赤ちゃんを保育園に預けることになると思いますが、保育園に行くことで赤ちゃんは、お家で過ごす赤ちゃんよりも、多くの感染症にかかる可能性が高くなります。
人工乳で育つ赤ちゃんよりも、母乳だけで育つ赤ちゃんの方が感染症にかかりにくいと言われていますので、保育園に預ける赤ちゃんほど母乳で育てることで赤ちゃんの健康のためになるんですよ。また、お仕事と保育園で離れている時間が長いので、夜直接授乳を行うことは、赤ちゃんとのコミュニケーション手段となります。

そのほかに、母乳だけで育つ赤ちゃんは、人工乳で育つ赤ちゃんと比べてよいことがたくさんあります。
まずはアレルギーになりにくい、情緒が安定しやすい、乳幼児突然死症候群(SIDS)になりにくい、将来肥満になりにくい、IQが高くなる傾向があると言われています。

母乳だけで赤ちゃんを育てることはとても大切ですが、母乳を長い間赤ちゃんにあげることも大切です。
UNICEF/WHOは、2年かそれ以上母乳を赤ちゃんにあげることは有益であるといってます。 混合栄養をされる方でも、できるだけ長く母乳を赤ちゃんにあげましょう。

当院では、1ヵ月健診の時点で母乳だけで赤ちゃんを育てている方は約半数以上いらっしゃいます。
母乳と人工乳の混合栄養をされている方も合わせると、母乳育児を行っている方は95%以上です。

ぜひ、赤ちゃんの健康のためにも母乳育児をしませんか?
母乳育児が行えるよう、私たちは精一杯サポートさせていただきます。 次回は、ママにとってよいことをお話ししていきますね。
文責 院長

バースカンガルーケアをしましょう

2013年04月16日

まずは言葉の整理から
Kangaroo Care(カンガルーケア) 
Kangaroo Mother Care(カンガルーマザーケア)
skin-to-skin contact(肌と肌との触れ合い)
 
さまざまな呼び方がありますが、生まれてすぐに行うママとの接触のことをバースカンガルーケア(Birth Kangaroo Care)、またはearly skin-to-skin contact (早期接触)と言います。
 
なぜこのようにたくさんの言葉があるのでしょうか?
 
カンガルーケアの起源は、南米コロンビアのボゴダという町の病院で保育器不足を補うために導入されたものです。保育器に入るような体重の小さい赤ちゃんにとって安全で、有効なケアとして広がり、開発途上国のみならず、先進国にも広がってきました。このようにカンガルーケアは、もともと体重の小さい赤ちゃんを対象にしたもののことを示していました。近年日本では、出まれてすぐに行うママとの接触もカンガルーケアと呼ぶようになり、混乱を招いているようです。この混乱をさけるため、生まれてすぐに行うママとの接触のことを、バースカンガルーケアというようになりました。
 
バースカンガルーケアは、赤ちゃんやママにとってどんないいことがあるのでしょうか?
 
赤ちゃんが生れたらママの胸の上に赤ちゃんを乗せ、肌と肌を合わせて抱っこします。
赤ちゃんは安心して、泣くことが減り、呼吸・心拍数が安定します。赤ちゃんの体温が低下せずに過ごせます。
「泣いてないけど、大丈夫ですか」と心配されるママがいらっしゃるくらい、赤ちゃんは安定します。
 
赤ちゃんにとって、この外の世界に適応するとっても大切な時期。
生れてすぐの時間帯に、ママと赤ちゃんのきずなを築く感受性の強い時期があることがわかっています。
この時期に一緒に過ごすことはとても重要な意味があるといえるでしょう。
 
赤ちゃんは生まれて1~2時間は、分娩中に出るアドレナリンのため、はっきりと目覚めていますが、それを過ぎると数時間もの深い眠りに落ちてしまうことがあります。
その前に、赤ちゃんに乳首の感触・母乳の味、ママのぬくもりを教えてあげてください。
すぐに吸い付けなくても肌と肌が触れ合うことでそのうち、自らおっぱいを探し始めるので待ってみましょう。
分娩後、バースカンガルーケアをすることでおっぱいの分泌をよくするオキシトシンというホルモンも著しく増加します。このことは母乳だけで赤ちゃんを育てられることにもつながります。
 
このように、赤ちゃんにとっても、ママにとっても良いことがたくさんあるバースカンガルーケアですが、皆さんの中には、なんだか、危険で怖いイメージを持つ方がいるかもしれませんね。
以前バースカンガルーケア中に赤ちゃんが急変するという事例が、大きくニュースに取り上げられたことがあります。
 
赤ちゃんがおなかの中から外の世界へ適応できるようになるには、とても大きな過程を乗り越えなくてはなりません。
おなかの中にいたときは、酸素はママからへその緒を通じてもらっていましたが、赤ちゃんは肺呼吸をして自分で酸素を取り入れていかなくてはいけません。その過程で、おこる変化は生命の危機的状況ともいえるでしょう。
もしかすると、ニュースで取り上げられたような赤ちゃんは、カンガルーケアをしなくても急変していた赤ちゃんだったのかもしれません。
 
当院でのバースカンガルーケアは、安全面にも注意しています。
まずは、妊娠中に赤ちゃんの検査や処置の同意書をいただくとき、バースカンガルーケアを行いたいかどうか、ご希望をうかがっております。また、その後、バースプランを記入していただくときにもご希望をおっしゃっていただければと思います。
 
実際どのようにバースカンガルーケアを行っているかご紹介いたします。
赤ちゃんが生まれたあとママは水平ではなく、分娩台の背中を少し上げた姿勢になります。そうすることで、赤ちゃんは呼吸がしやすくなります。
ママの肌と赤ちゃんの肌が直接触れるよう、胸の上に赤ちゃんをうつぶせに抱っこします。
赤ちゃんが寒くないよう、お部屋の温度を上げ、タオルをかけ、帽子をかぶせます
呼吸状態の観察のため、体に酸素がいきわたっているかを見るモニターを赤ちゃんにつけます
もちろん、スタッフが適宜赤ちゃんとママの観察をさせていただきます。
できるだけ長い間、分娩室にいる間はバースカンガルーケアができるようにします
バースカンガルーケア中、赤ちゃんがおっぱいを探すしぐさを待ちましょう
無理におっぱいに押し付けることは赤ちゃんの哺乳行動を阻害するといわれています
産まれてすぐに抱っこする赤ちゃんは、本当に温かく、小さくて、儚い存在です。
抱っこして、たくさん触れて、話しかけてあげてください。ママの温もり、感触、声すべてが赤ちゃんに届きます。
十分なバースカンガルーケアができた赤ちゃんはその後も笑顔でいることが増え、泣くことが少ないと言われています。
一人が二人になったこと、新しい家族のスタートをぜひ赤ちゃんの温かさで感じてください。
ぜひ、赤ちゃんが生まれて間もないこの大切な時間を、バースカンガルーケアを行って大切に過ごしましょう。
文責 院長

 初診ネット予約  (胎児ドックのご予約はお電話にて承ります)

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