妊娠・出産・子育ての役立つ情報

妊娠の記事一覧

バースプランって何?

2021年01月30日

皆様は、「バースプラン」っていうものはご存知ですか?
出産の準備のひとつにバースプランとういうものがあります。      

当院では健診時にバースプラン用紙をお渡ししていますが、、、バースプランをたてましょう!と言われても何をたてたらいいのかわからない、そもそもバースプランって必要なの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
なぜバースプランを書くのか?
何を書いたらいいのか?
今回はバースプランについてお話したいと思います。

皆様は、妊娠の有無関わらず、将来自分はこんなマタニティライフを過ごしたい、こんなお産をして、家族とこんな風に過ごしたいなど想像したことはありませんか?

「こんなお産がしたい」「こんな育児がしたい」というプランを立てる。それがバースプランです。
バースプランを立てる過程は、自身の妊娠・出産・育児について落ち着いて向き合える時間になりますし、夫婦や家族と一緒に考えれば、出産への気持ちを一緒に高めることもできます。
どのようなお産にしたいか、産後どう過ごしたいか、、、などを具体的に考えることが大切であり、イメージしておくことで安心して出産に臨みやすくなったり、自分の希望に沿ったお産にしやすいメリットがあります。

例えば、、、
陣痛中をどのように過ごしたいか(陣痛室や分娩室の部屋の環境:暗めの照明、音楽、アロマなど)、誰に一緒にいてほしいか(夫や家族の立ち会いなど)、もし帝王切開での出産となった時にしたいことなど、また分娩後にしたいこと(カンガルーケア、早期授乳、ビデオや写真撮影など)、赤ちゃんが生まれる大切な瞬間をどう過ごしたいかについても考えておくといいですね。お産経験がある方は、その時の良かったことや嫌だったことがあれば伝えてください。
入院中にお願いしたいこともあればご記入ください。部屋のタイプや、母子同室について、面会やお見舞いについて、赤ちゃんの預かりについてなど、気になることは全て伝えてください。
バースプランに記載しておくと、産科のスタッフとの話し合いもスムーズになるはずです。

かけがえのない命が誕生する貴重な瞬間であるからこそ、できるだけママの希望に沿った形をとりたいと私たちスタッフは考えていますが、設備や母子の安全面などの観点から希望に沿えないものもあります。不安や心配事があればいつでもご相談ください。

最後に、東京マザーズクリニックは、一生のうちに幾度とない出産を、妊婦さまやご主人、ご家族の方々にとってより満足のいくものにしていただきたいと思っています。
ご自宅で、ご主人やご家族の方と話し合いながらバースプランをご記入ください。
皆様のバースプランは妊娠36週頃に看護スタッフが一緒に確認し、スタッフ用に一枚コピーさせていただきます。
出産までにスタッフがバースプランを拝見し、できる限りご要望に沿ったお手伝いをさせていただきます。

このバースプランが出来上がり、出産を終えた時に、どんな気持ちで妊娠中や出産後を過ごしていたのか、わかるようになっています。
お子様が大きくなった時にぜひ、一緒にご覧になってみてください。

                                                                   illust991_thumb.gif文責 院長

帝王切開

2020年07月27日

今からお産を控えている方も、過去に帝王切開した方も、「赤ちゃんを手術で産む」という事にどんなイメージがありますか?
今回は帝王切開についてお話ししたいと思います。

お産には、経膣分娩と帝王切開という2通りの方法があることはご存知かと思います。
一般には帝王切開は全出産の約25%で、4人のうち1人は帝王切開で産まれています。
因み当院の場合、去年の分娩件数の約8.4%が帝王切開での出産でした。

帝王切開と聞くと手術中の痛みや、手術後の痛みが怖いと思う方もいらっしゃると思います。

手術の間は、局所麻酔のため、意識ははっきりしています。赤ちゃんの産声も聞くことができます。
手術中に痛みを感じることはまずありませんが、何も感じないというわけではなく、お腹の中を触れている感覚はあるといいます。
手術は通常1時間程で終わりますが、手術中こまめに痛みの有無を確認しながら行うので安心してください。

では、術後の回復はどうでしょうか?

個人差がありますが、通常術後2時間から3時間すると麻酔の効果がうすれ痛みを感じます。
当院では手術当日は持続的に麻酔のお薬を使用するので、痛みを感じない方が多いですが、やはり薬の効き方は個人差があるので痛みを感じてしまう方もなかにはいらっしゃいます。
その時は痛みの具合で他の痛み止めを使用できるので、我慢せず、スタッフにご相談ください。
手術翌日は、身体の回復のためにも、歩いたり、動いていただきますが、やはり動くとなると痛みを感じます。
痛みをあまり感じない方もいれば、痛みを強く感じて思うように動けない方もいたりと個人差はありますが、ほどんどの方はゆっくり動けるようになります。

では、この痛みがいつまで続くのか?
はじめは痛みが強く鎮痛剤を使っていても、強い痛みが3日間ぐらいありますが、少しずつ痛みが弱くなっていきます。
おおよそ1週間ほどで当初に比べ痛みが落ち着く方が多い印象です。

しかしなかには慢性疼痛といい、傷は治っていても数か月の間、傷口に痛みや違和感を感じるかたもいらっしゃいます。
個人差はありますが、手術後でも子宮の収縮を伴う痛み(後陣痛)もあります。

帝王切開になったことで、自分が思い描いていたお産と違った、中々受け止められない、術後の痛みの辛さで赤ちゃんに目を向けられず自分を責めて落ち込むママたちもいらっしゃいますが、入院中は産後の体調の様子をみながら、ママと赤ちゃんが一緒に過ごせる環境を整えていきます。
また少しでも退院後の生活に自信をもてるように、私たちスタッフもできる限りお手伝いさせていただきます。
何かあれば遠慮なくいつでも助産師・看護師にご相談ください。

最後に、
みなさんはどんなお産を思い描いていますか?
余談ですが・・・
バースプランを立てる際に視野を広げて考えてみませんか?
経腟分娩で、写真を撮ったり、カンガルーケアをしたりなどの、自分がしたいお産について考える事は大切です。何より楽しいですよね。
しかし、母体と赤ちゃんの安全を考えて帝王切開での出産となった時には、そんな時に使える、「もし手術になったらこうしたい!」というサブバースプランのようなものを考えておくと、気持ちの切り替えがしやすいかもしれません。
(※バースプランの内容によっては、ご希望に添えない場合もあるので事前にスタッフにご確認ください)

帝王切開については「院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ」にもいくつか記事があるので是非読んでみてください。
/anesthetist/anesthetist_category/caesarean-section/
                                                                                       文責 院長

妊娠初期の出血

2020年06月16日

妊娠がわかって、とても幸せな気持ちと同時に、赤ちゃんが元気に育っているかなど不安になったりもしますよね。
そんな時に、出血があったらさらに驚いて、慌てちゃう方も多いかと思います。
そこで今回は妊娠初期の出血についてお話しします。

妊娠初期とは、妊娠してから14週未満の頃をいいます。
その期間に起こる出血を初期出血といいますが、赤ちゃんがきちんと育っていく場合でも出血することはよくあることです。

出血があったからといって、慌てず、まずどんな出血かを観察しましょう。
出血の量、色、塊が出ていないか、腹痛の有無をまず確認しましょう。

出血があっても、腹痛が無く、少量で、数回で止まったり、茶色または黒色の古い出血で少量、ダラダラと続かず、数回で止まったりした場合は、様子をみてよいでしょう。

しかし、下腹部痛(生理痛や下痢の様な)がある、出血量が増えていく、月経のような新しい出血が続いている、大きなが塊が一緒にでたなどの症状がある場合は、診察が必要になるのですぐクリニックにご連絡ください。

電話する時のポイントとして
・いつ出血があったか
・出血の量は
・出血の色は
・塊が一緒に出たか
・腹痛はあるか
という点を伝えていただくと、スムーズに対応しやすいです。

出血=必ずしも異常ではないので、落ち着いて対応しましょう。
また出血があった場合は、出血が落ち着くまでは外出などを避け、横になり安静にして休むようにしましょう。
正常か異常かを自分で判断するのは難しいため、気になる事がある場合は気軽にクリニックにお問い合わせください。
                                                  

文責 院長

お家での過ごし方

2020年05月11日

東京マザーズクリニックでは新型コロナウイルス感染拡大防止策について、日々更新される情報と併せて、院長をはじめスタッフ一丸となり、また、来院いただく皆さまにもご協力いただき、感染拡大防止に取り組んでいます。


緊急事態宣言が延長となり外出自粛生活が続いているなかで、日々、皆さまはどのように過ごされ、どんな対策をしていますか?

特に妊婦さんは通常時でも体調を気にして生活しなければならないのですが、今は更に気をつけて行動されていると思います

マスクの着用、手洗いはもうすでにしっかりとされていると思いますが、免疫力を高める食事摂取、室内でもできる体操などの運動、趣味などでストレス発散したりと、身近で出来ることがいろいろありますね

自宅に籠るという表現をするとネガティブなイメージになってしまいますが、自分自身や生まれてくる赤ちゃん、または家族がコロナウイルスに感染しない為に自宅で過ごすという事をプラスのイメージで捉えていけたらいいですよね


自宅で過ごす時間が多い今だからこそ、出産前に自宅で出来る事を私の経験も踏まえて考えてみました


自身の経験として、前もって色々と出産の準備をしても、育児物品は何を用意したか、何が足りないのか、赤ちゃんに必要な物はどこに置いてあるか、また普段の生活に必要なもので何がどこに入っているか、普段どんな物を購入しているのかなど、家族と共有ができていなかった事を後になって気がつきました

結果として、サポートしてくれる家族や夫に産後の私が指示をだし、または自分があれこれ動き回るという状況になりました
(無痛分娩出産だったので、産後は比較的元気だったのも功を奏しました。)

出産後は、慣れない育児に翻弄され、また昼夜問わない育児での疲労、寝不足などで、意外に赤ちゃんが生まれてからでは、ご主人やご家族と出産後のことをゆっくり話す時間はなかなか持てなかったりします。
出産とは関係なく、常に家族のサポートが得られる状況や家事が得意なご主人がいらっしゃれば安心して任せられるかもしれませんが、何を家族がサポートしてくれたら自分が助かるか、どのオムツやミルクを購入したらいいかなど、ママにしかわからない情報を家族と共有しておくと、産後少し心に余裕がもてるかもしれませんね


ぜひこの機会に赤ちゃんが生まれた後のことについて、ご家族などと話し合ってみたりと、有意義なマタニティライフをお過ごしください

コンシェルジュより

「妊娠うつ」について

2020年02月03日

「産後うつ」という言葉はよく聞きますが、うつは妊娠中にも起こることをご存じですか? 妊娠すると急激なホルモンのバランスのせいで、体にも心にも不調が起こります。妊娠うつは10%の妊婦さんが発症すると言われていますが、不調の症状はほとんどの妊婦さんが感じています。

どんな症状?
・眠れない、食欲がない
・いつも身体が疲れている
・イライラして周囲にあたってしまう
・無気力になり、今まで楽しめたことにも興味がなくなる
・理由もなく泣けてくる

妊娠うつを発症する原因は?
・心身の負担(ホルモンバランスの変化、つわりなどのマイナートラブル)
・妊娠・出産・育児への不安
・妊娠に伴うストレス(環境の変化、行動制限、周囲からのストレスなど)

妊娠中の不調は誰にでも起こることですが、特に普段からストレスを感じやすい人や、不安が強い人、周囲からのサポートが不足している人、過去に精神疾患にかかったことがある人は妊娠うつを発症するリスクが高まります。
ひどい症状が2週間以上続く場合は治療が必要なことがあります。症状を我慢せずに相談しましょう。

妊娠うつの予防
・軽い運動でストレス発散

妊娠経過に問題がなく、体調が良ければマタニティヨガやスイミング、ウォーキングなどで体を動かしましょう。近所を散歩するだけでも気分転換になります。

・周囲にサポートしてもらう

仕事も家事も今までと同じようにできなくなるは当然のことです。一人でこなそうと頑張るのではなく、パートナーや家族の協力を得たり、家事代行サービスなどをうまく利用するのもひとつの方法です。

・相談できる人をつくる

パートナーや実母、姉妹、親しい友人など、不安なことを遠慮なく話せる相手が何人かいるととても心強いことです。

妊娠の経過の仕方は人それぞれですし、一人目、二人目でも違います。ひとりで抱え込まずに周囲や病院で相談し、穏やかに過ごせるといいですね。少しくらいの手抜きがちょうどいいのかもしれません。

文責 院長

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