2018年03月26日
2018年02月28日
段々と暖かい日が増えてきて,梅の花も少しずつ咲いてきていますね。
少しずつ春を感じる今日この頃です。
さて,今日のテーマは「補完食って知っていますか?」です。
みなさんは,「補完食」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
補完食とは,皆さんもご存知の「離乳食」のことをいいます。
なぜ,補完食という言葉なのでしょうか・・・
「補完食」とは,母乳育児を継続しながら,母乳だけでは不足となる栄養素を補い,完全なものとする食事のことをいいます。
補完食を始める時期は,6か月ごろといわれています。
逆をいえば,6か月ごろまでは,母乳または人工乳以外のものを赤ちゃんに与える必要はないということですね。
赤ちゃん用の清涼飲料水や,麦茶,白湯など3-4か月ごろから脱水予防のために与えましょうなどと薦めていることがありますが,
母乳にはたくさんの水分が含まれていますので,そのようなものを与える必要はないと言われています。
麦茶や清涼飲料水を与えることで,母乳を飲む回数が減って,カロリー不足になってしまったり,乳房トラブルを起こしてしまう原因になる可能性があるため,
補完食を始める時期までは,母乳や人工乳以外のものを与えないようにしましょう。
補完食の始める時期ですが,首がしっかり座り,支えがあれば座れるようになり,赤ちゃん自身が食べ物に興味を示す姿がみられたり,しっかりと口が閉じれるようになったころが始める時期だと言われています。
また,どのようなものから始めるとよいかというと,「ペースト状のもの」です。WHOも厚生労働省も,そのように薦めています。
ペースト状の目安としては,スプーンの上に容易に食物が留まるくらいの濃さです。
また,6か月を過ぎると,母乳のみでは,鉄分が不足するといわれています。鉄分が多く含まれる食品も意識して与えていくとよいでしょう。
次回,より詳しい補完食の進め方についてお話したいと思います。
2018年02月17日
2018年01月31日
早いもので、もう1月が終わりますね。
クリニックの周りはまだ、先週の雪が残っています。
インフルエンザも大流行していますが、体調崩されていませんか?
今回は、10月に書いた「母乳に含まれる免疫機能の素晴らしさ」の続きのお話しです。
赤ちゃんに、免疫機能の恩恵を与えるために重要なポイントは2つありました
①抗酸化物質がたくさん含まれる食品を摂取すること
②時間授乳(切り替え授乳:右5分、左5分など時間を決めて行う授乳のこと)をしないこと
さて、今回は、抗酸化物質をたくさん含む食品をご紹介します。
抗酸化物質にはビタミンC、ビタミンE、亜鉛、セレンなどのミネラル、ポリフェノールなどがあげられます。
人は抗酸化ビタミンを体内で合成することができないので、普段の食事から摂取すると良いといわれています。
サビない体を作るのも、抗酸化物質です。
抗酸化物質を摂ることは、母乳の免疫機能をアップさせるだけではなく、
お母さん自身の体の美容やアンチエイジングにも効果があるといわれています。
抗酸化物質を多く含む食品は、パセリ、ブロッコリー、ほうれん草、グレープフルーツ、
イチゴ、レモンなどにビタミンCが豊富に含まれ、
アーモンド、ピーナッツ、くるみ、まつのみ、うなぎ、たらこ、ごま、大豆などにビタミンE、
卵黄、レバー、にんじん、ニラなどにビタミンAやカロテン、
レバー、牛乳、チーズ、納豆などにビタミンB2、大豆、タマネギなどにポリフェノールなどが含まれています。
ぜひこのような食品を意識して摂ってみてください!
2017年12月03日
12月に入りクリニック2階テラスにクリスマスツリーが登場しました
2017年もあと1ヶ月ですね!みなさまいかがお過ごしでしょうか?
前回に引き続き『母乳に含まれる免疫機能、抗酸化物質』に関するお話をする予定でしたが、
今回は予定を変更しまして、先日行われた学会発表の内容をお話しします。
日本産科麻酔学会で東京マザーズクリニックから院長、麻酔科柏木先生、看護部から2題の合計4題の研究発表をしてきました。
看護部の発表は無痛分娩とバースカンガルーケアについての研究です。
(以前にもこちらのブログでバースカンガルケアのお話をしています。
バースカンガルーケアとは…詳しくは2013年4月16日のブログをご覧ください)
今回学会で発表した内容とは、
★無痛分娩後のバースカンガルーケア中の赤ちゃんに乳頭を吸う行動がみられるか?
★無痛分娩後のバースカンガル―ケア中の赤ちゃんの乳頭を吸う行動に影響を与える因子は何か?
でした。
これまで無痛分娩で使用する薬剤が赤ちゃんに移行して、生後早期の行動を阻害するという報告がある一方で、
影響はないといった報告もあり、実際に無痛分娩後のバースカンガル―ケア中の様子は明らかになっていませんでした。
今回の研究ではバースカンガルーケア中の77%の赤ちゃんに乳頭を吸おうとする行動がみられました
さらに麻酔薬の量は赤ちゃんの行動には影響がないという結果も出ました。
またバースカンガルーケアは長時間は長ければ長いほど、母子の愛着形成によい影響を与えるということもわかりました
赤ちゃんとの肌と肌の触れ合いは母乳育児に関しても、それ以外でもよい効果がたくさんあります。
これから出産される方はバースカンガルーケア実施してみてはいかがでしょうか?
(当院では母子ともに安全にバースカンガルーケアが実施できるように配慮しております)
また生まれた直後でなくても、赤ちゃんはママと触れ合うことでリラックスできます
赤ちゃんがいる生活はお忙しいと思いますが、ぜひ赤ちゃんとのスキンシップの時間を作ってみてはいかがでしょうか?