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院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

2023年10月の記事一覧

どうして片側だけ効きやすい(効きにくい)が起こるのか②

2023年10月20日

前回、バウムクーヘンのような形をした硬膜外腔に向けて皮膚から針を挿入し、管を入れるという話をしました。まず、皮膚から硬膜外腔に向けて刺す方向で多少真ん中からずれる可能性があります。なにしろ硬膜外腔は直接目で見ることができないからです。そのため施設によっては、超音波を使用し、どの方向に脊椎があるかを確認しています。

次にバウムクーヘンの形をした硬膜外腔や脊椎がそもそもまっすぐでないこともあります。変形や、体勢による彎曲やねじれがあり、まっすぐ刺しても真ん中からズレて入ることもあります。

上手く真ん中に入ったとしてもすぐに抜けてしまわないように管を3~5cmは硬膜外腔に入れておく必要があります。抜けないように入れた管の先端は、残念ながら真ん中にとどまることはなく少なく、右か左かに移動します。

また何とか挿入した後も、カテーテルはおとなしく同じところにいるとは限りません。あっちに行ったりこっちに行ったり動きます。当然背骨が動き、血管が拍動するわけですので、移動してしまうのです。

これらの理由で最初から片側しか効かなかったり、突然片側しか効かなかったりという現象が起こってしまいます。 このような現象が起こっても、必ずしも痛みがゼロにできないことはありませんので、心配せずに、正しい処置を受けて、つらくない出産を迎えましょう。

どうして片側だけ効きやすい(効きにくい)が起こるのか①

2023年10月06日

無痛分娩を行っていると、時に右側(あるいは左側)だけ効かないということがあります。当院だけでなく、どこの施設でも起こりえることです。医師の技術や方法によって発生頻度は異なりますが、100%防げるということはできません。

コラムの初期のころにご説明しましたが、硬膜外無痛分娩は硬膜の外側と、靱帯の内側に前後を囲まれたバウムクーヘンのような(筒状で中が空洞のような形で空洞部分に神経などがあります)空間だと想像してください。背中から硬膜外腔までの距離は大体3~6cmと人によって差があります。この距離を背中から針を刺して、硬膜外腔に管(カテーテル)を入れるわけです。管を入れた後は針だけ抜くので、管だけ残ります。

次回は片側だけ効かなくなる原因についてお話しします。

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