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院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

2022年6月の記事一覧

最新(2020年)の帝王切開率は21.6%

2022年06月23日

2020年の帝王切開率は病院27.4%、診療所14.7%、全体では21.6%となっていました。
病院のほうが帝王切開率が高いのは病院のほうがハイリスク患者が多く集まるため、帝王切開になりやすい妊婦さんが病院に多く集まる傾向にあるためと考えられます。
海外の帝王切開率は2014~2016年の調査によると、当時日本の帝王切開率19.4%に対し、英国25.5(2012年)、米国32.3%(2008)、フランス20.4%(2016)(平成29年厚生労働研究事業より)となっており、日本の帝王切開率は低いと言えます。ちなみにブラジル、中国の帝王切開率50%前後と言われており、最も帝王切開率の高い国と考えられます。
年々、本邦の帝王切開率は上昇しており、ハイリスク妊娠、出産などで帝王切開の適応が高まっている可能性があります。
ちなみに帝王切開実施病院は病院93.6%、診療所86.1%、全体では89.7%でした。

最新(2020年)の日本の無痛分娩取り扱い施設率

2022年06月17日

前回のコラムでは、無痛分娩率が増えてきているというお話をしました。
今回は無痛分娩を行っている施設数はどうなのかをお話しします。
今回の調査(2020年9月)で、無痛分娩実施施設率は病院24.7%、診療所27.1%、全体26%でした。
過去(平成29年6月)の報告で、無痛分娩実施施設率は病院32.3%、診療所31.7%でした。
平成29年との違いは、第一に無痛分娩取り扱い施設率が減っているということ、第二に以前は病院のほうが実施施設率が高かったのですが、最近は診療所のほうが実施施設数が高くなってきていることがわかります。
前者についてはリスク回避や人手不足によって、無痛分娩をやめる施設が増えたのかもしれません。後者については診療所のニーズとして無痛分娩が存在しているということが予想されます。

過去の報告と比較しましたが、調査方法や、対象病院も同じものではないので単純比較はできませんが、7万近い分娩件数を調査したものですので、ある程度全体をとらえているものと考えられます。
年々無痛分娩の関心が高まるとともに、実際に無痛分娩が行われる件数も増えており、より安全な無痛分娩の提供は必須だと考えます。

最新(2020年)の日本の無痛分娩率は8.6%

2022年06月08日

2016年の無痛分娩率は6.1%という報告以降、本邦での大規模な無痛分娩率の報告はありませんでしたが、最近になり、2020年9月の1か月間での全国の無痛分娩率の報告がありましたのでご報告いたします。
病院での無痛分娩率は9.4%、診療所での無痛分娩率は7.6%、全体としては8.6%という結果でした。過去の無痛分娩率は平成26年病院4.3%、診療所5%、全体4.6%、平成27年病院5%、診療所5.9%、全体5.5%、平成28年病院5.5%、診療所6.6%、全体6.1%と、病院でも診療所でも増加傾向にあることがわかります。

年々無痛分娩を受けたいという妊婦さんによって、無痛分娩率は高まっていることを感じます。

新生児蘇生法普及事業(NCPR)について(後編)

2022年06月03日

従来は見た目で赤ちゃんが元気か、など主観的な評価が中心でしたが、経皮的酸素飽和度※など客観的評価を加え、より正確に赤ちゃんの状態を把握できるようになりました。またどのくらいの酸素でマスクバッグ換気を行うとよいのかのように、エビデンスに基づく解説を行っていたり、新生児の異常はどのような状態化など、従来は感覚でとらえていたものを言語化することで多くの人間に理解しやすいものとなりました。
この講習会は1回取得して終わりではなく、定期的な受講が必要となり、運転免許とは異なり定期的なスキルアップが求められます。
また院長はじめインストラクターも複数おり、インプットだけでなくアウトプットも行うことで、より教育の場が充実しております。
お母さんだけでなく、赤ちゃんにとっても安全な医療が提供できるように努めております。
※経皮的酸素飽和度:指にクリップをつけて体の中の酸素の濃度を測定します。痛みがなく、連続的に、リアルタイムで評価できることがメリットです。

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