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院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

2021年2月の記事一覧

無痛分娩が効くまでの時間、切れる時間

2021年02月22日

無痛分娩で使用する薬剤の効き始めるまでの時間と、薬が切れて痛みが出るまでの時間についてお話をしたいと思います。
薬にはいくつか種類があり、それぞれで効き始めるまでの時間、効果時間は異なるのですが、一般的に使用されている薬剤は15分ほどで徐々に効き始め30分頃までにはしっかり効いている状態になります。無痛分娩を開始するタイミングではこのタイムラグを考慮して開始しなければなりません。すぐに効くものと思ってギリギリまで我慢しても、効果開始まで苦しむことになりかねません。30分経っても痛みが取れていない場合、その薬剤では効果がないことがわかります。その場合は量を増やしたり、薬剤を変えるなどして、痛みを取りますので、ご安心ください。
次に切れるまでの時間ですが、これも個人差はありますが、おおよそ1~2時間ほどで効果は消失します。無痛分娩中は効果が切れる前に次の薬剤を投与することで、ずっと痛くない状態を保ちます。分娩が終了した場合、硬膜外鎮痛は終了となります。1~2時間ほどで徐々に痛みが出ることがありますが、この場合は点滴や内服薬で痛みをコントロールします。産後もなるべく痛くないようにいたしますので、ご安心ください。

予定帝王切開の術前診察について

2021年02月15日

当院では予定帝王切開を行う妊婦様を対象として、外来で帝王切開の麻酔方法についてのご説明をさせていただいております。
帝王切開の麻酔方法をご説明すると同時に問診や、診察を行い、事前に何かリスクがあるかどうかを評価させていただきます。ほとんどのかたは問題なく帝王切開を受けられますので、ご心配なさらないでください。
例えば以前に脊椎の手術や病気がある場合、予定している麻酔方法を変更する必要があるかもしれません。
薬剤にアレルギー反応がある場合は、その薬剤の使用を避ける必要があります。
帝王切開中は不安や緊張が強く、どうしても寝ていたいというご希望があればその内容に沿えるようにいたします。
帝王切開や麻酔方法に関して、何かご不明な点や不安なことがありましたらお申し付けください。

麻酔科外来での診察

2021年02月08日

今年1月から無痛分娩外来が開かれ、次々の分娩予定の方々がいらっしゃいます。無痛分娩外来では無痛分娩の方法をご説明し、いろいろとお話を聞かせていただきます。そして当院で無痛分娩が可能かどうかも併せて診せていただきます。
この外来では直接背中を見せていただき、脊椎の状態を診察します。変形や曲がりがないか、手術の痕がないかなど。そして腰からお尻の上までの部分を仙骨と呼びますが、この部分に異常がないかを診ます。潜在性二分脊椎といって、日常生活は普通に過ごせるけど、実は脊椎に異常があることがあるためです。4000人に1人の割合で潜在性二分脊椎は起こると言われており、もしかしたら硬膜外無痛分娩ができない可能性があるためです。
無痛分娩でわからないこと、不安なことがありましたら遠慮なくご相談ください。

無痛分娩機材の新規格による医療安全

2021年02月01日

無痛分娩の針やシリンジなどが今年から新規格になりました。
この変更は医療安全のためなのですが、まず去年まではどうなっていたのかを説明します。
去年までは静脈注射や筋肉注射する針やシリンジと、無痛分娩(硬膜外鎮痛、脊髄くも膜下鎮痛)のために使用する針やシリンジは同じものが使用されていました。そのため当院ではありませんが、『無痛分娩用の薬を誤って静脈注射してしまいました』『静脈用の薬を間違って硬膜外に入れてしまいました』という報告が散見されました。そこで、今年から日本中で麻酔の薬は麻酔専用の針とシリンジで行うようになりました。麻酔用のシリンジで吸った局所麻酔薬は静脈には入れられず、静脈用のシリンジで吸った薬剤は、硬膜外に投与できなくなりました。シリンジを接続する形が異なるため、接続ができず、薬が入れられなくなったのです。
無痛分娩で使用する薬剤は静脈注射禁止の薬剤もあり、このような取り組みは医療安全としてとても重要なこととなります。
無痛分娩は安全である前提で行う必要があります。安全に配慮された無痛分娩を受けていただけるように機材も新しく進化し、安心してお産に臨んでいただければ幸いです。

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