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院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

2021年3月の記事一覧

無痛分娩での学会活動について

2021年03月29日

当院の医師は日々の診療だけではなく、学会活動にも力を入れて、研究という分野でも尽力しております。
無痛分娩や帝王切開などに関連する産科麻酔関連では産科麻酔学会、周産期麻酔学会があります。もちろん産科医は産科医関連の学会(例:日本産婦人科学会など)に、麻酔科医は麻酔科関連の学会(例:日本麻酔科学会など)に加盟、参加、発表を行っておりますが、無痛分娩や帝王切開など産科麻酔の分野でも学会活動を行っております。
現在はコロナ禍ということもあり、オンラインやハイブリッド型の学会活動が主になってきており、ネットを介した発表が主流です。
従来行われてきた方法だけにとらわれず、常に新しい方法も模索し、更なる安全な出産を目指していきます。

麻酔はうまいですか?

2021年03月22日

『麻酔はうまいですか?』
『経験は豊かですか?』
『誰が麻酔をしてくれますか?』
無痛分娩外来を行っていると、ときどきこのようなことを尋ねられます。
我々医師の経歴、無痛分娩歴については下記の無痛分娩の説明をご確認いただければ、ご安心できるかと存じます
東京マザーズクリニックの無痛分娩について2020年HP6.27.pdf (mothers-clinic.jp)
 
このようなことを心配なさる原因として、慣れていない医師、スタッフ、施設では無痛分娩に不安があるからだと思います。大切な皆様のお体を預かる側として、ご心配はごもっともです。十分な知識、経験のある医師が担当いたしますのでご安心ください。

無痛分娩のトレンド

2021年03月15日

現在、日本でも世界でも最も一般的な無痛分娩といえば硬膜外無痛分娩をさします。しかし、時代時代で無痛分娩の方法にはトレンドが存在し、今後も硬膜外無痛分娩が最も一般的となっているかはわかりません。無痛分娩のトレンドについてお話します。
無痛分娩が世界で初めて行われたときは吸入麻酔による無痛分娩でした。当時はクロロホルムやエーテルといった麻酔薬が存在し、痛みを取り除く役割を果たしました。吸入麻酔の良い点は簡便で、点滴などを必要とせず、すぐに痛みを取り除ける点です。その後、静脈麻酔による無痛分娩も登場します。静脈麻酔の場合、吸入麻酔とは異なり、点滴があれば、吸入麻酔用の器具を必要としないメリットがあります。
しかし吸入麻酔も、静脈麻酔も誤嚥性肺炎というデメリットのため、その後に登場する硬膜外鎮痛(麻酔)の登場により、首位の座を奪われます。誤嚥性肺炎は吸入麻酔や静脈麻酔などで意識を失った際に、嘔吐し、吐物が肺に入り、肺炎になってしまう病名です。硬膜外鎮痛では、意識があるため、誤嚥性肺炎は起こりづらくなります。
最近のトレンドは脊髄くも膜下鎮痛を行うCSEA、くも膜に小さい穴をあけるDPEなど様々な方法があり、施設によって行う場合と、そうでない場合があります。また、吸入麻酔や静脈麻酔が無痛分娩からなくなったわけではなく、和痛分娩という形で行われているところもあります。
産痛緩和の方法にもいろいろあるため、無痛分娩を受ける皆様にも色々な方法があるということを知っておく必要があると思います。

麻酔薬が過剰に入っていないかの確認方法

2021年03月08日

前回、無痛分娩で使用する薬が過剰に入っていないかを確認する方法があるということをご報告しました。今回はその内容を具体的にお話ししたいと思います。

①記録による確認
記録から1時間当たり〇〇ml投与できるというように計算して安全な量を見ていきます。さまざまな文献や経験から一般的に安全な量がわかっているため、その範囲内の投与量にします。

②麻酔範囲の確認
麻酔の範囲が過剰に広がっていないかを確認します。冷たい氷を皮膚に当て、適度な範囲に麻酔が広がっている必要があります。逆に広がりが足りない場合は、効きにくくなっていることや、足りないことを示唆しています。

③症状による確認
麻酔薬が多くなると、めまい、耳鳴り、味覚異常などの症状が出ることがあります。このような症状がないことを投与するたびに確認していきます。この症状が出た場合、すぐに薬剤投与を中止すれば、大事には至りません。
 
これらのように複数の方法によって過剰投与を防ぎ、完全無痛分娩が行えるようになりました。

薬を入れるタイミング

2021年03月01日

無痛分娩開始時期については以前お話しした通り、ご本人の希望のタイミングで構いません。ある程度我慢して『もう無理っ!』となってから入れるでもいいですし、少し痛いくらいで初めても構いません。多くの方は、少し痛いくらいで始めます。いつ始めるかによって、出産方法や赤ちゃんへの影響に違いはありません。
薬は1~2時間ほどで切れます。当院では痛み止めが切れて痛み出してから薬を入れるのではなく、痛くなる前に薬を入れます。薬を入れてから効き始めるまで15分ほどかかってしまうため、痛くなってから薬を入れると、痛い時間が出てしまうためです。痛くないのに薬を入れることによって、過剰投与を心配される方もいらっしゃると思いますが、麻酔の量が過剰になっていないかどうかは様々な方法で確認を行っているので、ご安心ください。確認方法は次回のコラムでご紹介します。

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