院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

自然分娩についての記事一覧

骨盤の構成と痛み

2022年03月01日

骨盤は恥骨、腸骨、仙骨、坐骨という骨で構成されます。恥骨、腸骨、坐骨は一つの骨となっており、左右に1対存在します。1対の骨は前側でくっつき、ここを恥骨結合と呼び、靱帯で繋がっています。
後ろ(腰)ではこの左右1対の骨(腸骨の部分)と、仙骨が靱帯で繋がっています。ここを仙腸関節と呼びます。
この恥骨結合と仙腸関節が妊娠時には赤ちゃんが骨盤を通りやすくするため緩くなります。
そのため、妊娠中、出産、産後を通して、恥骨の前の部分や腰に痛みを感じることがあり、時に激痛となることがあります。激痛時には歩行も難しくなるほどです。歩行困難となるなど日常生活が営めなくなるほどの痛みがある場合は治療が必要となります。もし痛みが強くある場合などはご相談ください。

分娩の痛みの変化

2022年02月22日

出産中は分娩の時期により痛む場所、痛む強さが異なります。

まず、はじめに起こる痛みは生理痛のような子宮が収縮する痛みです。時に下痢の腹痛と表現されることもあります。

子宮が収縮し、赤ちゃんの頭が下のほうに下がってくると、骨盤に赤ちゃんの頭が当たります。出産のためには赤ちゃんの頭が進まなければならないため、骨盤を内側からグイグイ押されるので、恥骨、腰の痛みが起こります。

さらに進むと、会陰部に赤ちゃんの頭が下りてくるので、会陰部の痛みが起こります。

痛みの調度は初期が痛みは少なく、進行とともに痛みは強くなります。痛みの広がりは初期は子宮の収縮の痛みだけですが、そこから突番の痛みが加わり、最後に会陰の痛みが加わります。ですので、分娩が進めば進むほど痛みは広く、強くなっていくことになります。

当院の無痛分娩は分娩の進行に関係なく無痛分娩を開始できるので、心配はいりませんが、進行によって痛みは広く強くなるため、分娩後半では痛みを取るため時にお薬を追加する必要が出てくることもあります。

出産の痛みを訓練で少なくする

2022年02月15日

前回、McGill Pain Questionnaireという言葉が出てきました。これは痛みを数字化したもので、前回は初産のほうが経産よりも痛いというお話をしました。
50点満点で痛みを評価した場合、初産は40点に近く位置しているのですが、訓練された初産と訓練されていない初産とでは訓練された初産のほうが痛みが少ないということも示されています。
これは硬膜外無痛分娩のような方法でなくても、訓練によりある程度の鎮痛は行えることを示しています。
自然分娩を行う場合は助産師が産痛緩和のために腰をさすったり、呼吸法を指導します。これらが訓練に相当し、実際に産痛緩和が期待されます。
無痛分娩をするまでの痛みを逃す方法や、何らかの事情で無痛分娩ができない場合の手段として、知っておいて損はないかもしれません。

一人目の分娩と二人目の分娩はどちらが痛い?

2022年02月09日

無痛分娩を受けようと思っている方の中には『一人目は自然にしたほうがいいんじゃない?』と言われる方がいます。では初産と経産婦とでは痛み方は変わるでしょうか?
McGill Pain Questionnaireという様々な痛みを数字で比較したものがありますが、50点満点で分娩の痛みはおおよそ30~40ほどに位置し、特に初産は40点に近く、経産婦は30点に近い位置をしており、初産のほうが痛みが強いことになっています。分娩時間も初産のほうが一般的には長くなります。ちなみに打撲や歯痛など日常的な痛みは10~20点くらいです。
これは初産の場合はまだ産道を一回も通ったことがないため、出産に時間がかかるとともに痛みも強くなると考えられます。
初産の無痛分娩は経産婦さんに比べれば時間はかかりますが、痛みを取るということに関していえば、初産のほうが恩恵があるともいえるかもしれません。

当院では自然分娩も行っております

2020年06月17日

当院は他院と比べて無痛分娩の割合が非常に多く、ほとんどの方が無痛分娩を行っています。しかし、自然分娩を受け付けていないわけではなく、無痛分娩を希望されない方は自然分娩で産む選択もできます。
無痛分娩の場合は基本的に計画分娩ですが、自然分娩の方は陣痛に合わせて入院していただきます。流れとしては他の施設と大きな変わりはありません。
 
もし、自然分娩の途中で無痛分娩を希望される場合は途中で麻酔を行い、無痛分娩にすることは可能です。麻酔が十分効くまで30分ほどかかりますので、少し痛む時間があります。無痛分娩を希望される方が計画分娩とし、予め硬膜外カテーテルを入れている理由はすぐに痛み止めの薬を入れられるためです。
 
なるべく計画分娩はしたくない、自然分娩に挑戦したい妊婦さんもいらっしゃると思いますので、是非ご希望に合わせた出産を選択してください。しかしもし、陣痛の痛みが予想以上に辛く、途中で無痛分娩を行いたいという希望があった場合も24時間365日対応しますので、ご安心ください。

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