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院長と麻酔科医の無痛分娩あれこれ

無痛分娩についての記事一覧

赤ちゃんへの影響はほとんどありませんの『ほとんど』とは?(前編)

2022年05月14日

麻酔科外来を行っているとご質問をいただくことがあります。無痛分娩の説明で『赤ちゃんへの影響はほとんどありません』という説明の『ほとんど』とは少しは影響があるのでしょうかというご質問をいただきました。確かに『ほとんど』というのは影響がある可能性もゼロではないと不安に感じてしまうかもしれません。今回はこの内容について2回に分けてご説明します。
他の施設のホームページも調べて、同じような記載があったので、どうなのかということで、この方は質問されました。少しでも赤ちゃんに影響があるのであれば控えたほうがいいのだろうかと思われる方もいらっしゃるのは当然と思います。私も同じ気持ちです。
まずお母さんと赤ちゃんは胎盤、臍帯で繋がっています。心臓から出た血液は大動脈を通り、その途中のいくつかの分岐を経て子宮動脈となり、胎盤に血液が供給されます。胎盤にはフィルターがあり、フィルターの目より大きいものは通過できません(どれくらい通過するかを胎盤移行性といいます)。また小さくてもフィルターの効果で胎盤を通過する全ての薬剤が赤ちゃんに行くこともありません。しかし赤ちゃんにわずかですが、薬は流れます。この少しの程度によって、赤ちゃんに影響が出ることがあります。薬の量が多くなれば赤ちゃんに影響が出る可能性が高まるので、投与量を少なくし、赤ちゃんに影響が出ないようにします。(つづく)

第一回日本周産期麻酔科学会に参加してきました(後編)

2022年04月04日

大阪大学コンベンションセンターは大阪大学の敷地内にあります。初めて大阪大学を訪れましたが、敷地が広くて驚きました。大学の隣にある万博記念公園も大きいのですが(時間がなくて寄れませんでしたが、コロナが落ち着いたら行ってみたいです)、大阪大学吹田キャンパスも大きい。3会場で発表が行われており、これから無痛分娩を行う施設、もうすでに行っている施設など様々な医師の方々が学ばれておりました。
コロナ禍の産科麻酔、帝王切開の管理、無痛分娩の導入など様々なテーマに沿って公演が行われました。
今後無痛分娩への麻酔科医のかかわりが重要視されます。当クリニックも安全性に十分配慮し、痛みを取り除いていきます。

第一回日本周産期麻酔科学会に参加してきました(前編)

2022年03月26日

3月12日土曜日、13日日曜日の2日間、大阪大学コンベンションセンターで行われる第一回日本周産期麻酔科学会に参加してきました。この学会は最近立ち上がった学会で、日本産科麻酔学会は医師に比率は産科医と麻酔科医1:1くらいに対し、日本周産期麻酔科学会は麻酔科医がほとんどという麻酔科医に特化した周産期麻酔の学会になります。
当クリニックからは私、麻酔科医の柏木が学会長指定演題として、発表させていただきました。内容は『無痛分娩から帝王切開になる場合、安全に麻酔を行うためにしっかり麻酔を聞かせるには無痛分娩中にどのような管理をしたほうがいいのか』というものを難しい医学用語を交えつつ、発表してまいりました。無事に発表も終え、当院のみならず、他の施設でも安全な帝王切開管理ができることを願いたいと思います。

分娩の痛みの変化

2022年02月22日

出産中は分娩の時期により痛む場所、痛む強さが異なります。

まず、はじめに起こる痛みは生理痛のような子宮が収縮する痛みです。時に下痢の腹痛と表現されることもあります。

子宮が収縮し、赤ちゃんの頭が下のほうに下がってくると、骨盤に赤ちゃんの頭が当たります。出産のためには赤ちゃんの頭が進まなければならないため、骨盤を内側からグイグイ押されるので、恥骨、腰の痛みが起こります。

さらに進むと、会陰部に赤ちゃんの頭が下りてくるので、会陰部の痛みが起こります。

痛みの調度は初期が痛みは少なく、進行とともに痛みは強くなります。痛みの広がりは初期は子宮の収縮の痛みだけですが、そこから突番の痛みが加わり、最後に会陰の痛みが加わります。ですので、分娩が進めば進むほど痛みは広く、強くなっていくことになります。

当院の無痛分娩は分娩の進行に関係なく無痛分娩を開始できるので、心配はいりませんが、進行によって痛みは広く強くなるため、分娩後半では痛みを取るため時にお薬を追加する必要が出てくることもあります。

一人目の分娩と二人目の分娩はどちらが痛い?

2022年02月09日

無痛分娩を受けようと思っている方の中には『一人目は自然にしたほうがいいんじゃない?』と言われる方がいます。では初産と経産婦とでは痛み方は変わるでしょうか?
McGill Pain Questionnaireという様々な痛みを数字で比較したものがありますが、50点満点で分娩の痛みはおおよそ30~40ほどに位置し、特に初産は40点に近く、経産婦は30点に近い位置をしており、初産のほうが痛みが強いことになっています。分娩時間も初産のほうが一般的には長くなります。ちなみに打撲や歯痛など日常的な痛みは10~20点くらいです。
これは初産の場合はまだ産道を一回も通ったことがないため、出産に時間がかかるとともに痛みも強くなると考えられます。
初産の無痛分娩は経産婦さんに比べれば時間はかかりますが、痛みを取るということに関していえば、初産のほうが恩恵があるともいえるかもしれません。

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